全豪オープンテニスで大坂なおみ選手がストレート勝ちで優勝しましたね。素晴らしい！
そんな今日の土曜日ブリュッセルは良く晴れた一日でした。午前中にいつもと違う郊外の大型スーパーCoraへ夫Yvesに車で連れてってもらい、Yvesは元妻の処へお見舞いに。
その間に僕は買い物ですが、いつも行くウォルウェー店ではなく、初めてのアンデルレヒト店だったのですが、店内のレイアウトが全く違っている上に、かなり広くて欲しいものに辿り着くのにひと苦労。結果、かなり取りこぼしもしてしまいましたが、初めての買い物場所はちょっと新鮮で、また行きたいなと思いました。
さて、そんな今日の午後は、Yvesの数少ない長年のゲイ友で30年の付き合いのCがお茶しに我が家へ来ることになっていて、軽く家の掃除も。
Cは僕らの結婚式にも出席してくれましたが、その後リアルで会ったのが彼の家に遊びに行った1回のみで、随分と間があいてしまっていて、今日は2年ぶりくらいでしょうか？Yvesは電話は定期的に電話していましたけどね。
そのCですが、今月初めに62歳で念願のリタイア生活に突入したのでした。35年間の彼の全職業人生、王立陸軍士官学校での教職を全うしての定年退職。
自由の身になってとても晴々した表情のC。ただ、毎年夏は南イタリア、冬はエジプトの紅海にリゾート旅に出掛けるのが、この1年はコロナ禍でお預けとなっていて、ブリュッセルでの楽しみゲイサウナ通いもずっと休業ですしね…。
ほぼずっとシングルのCですが、リタイア生活に当たってのパートナーを持つつもりもないだろうとのこと。
大学時代にゲイリブの自由な空気に触れたCですが、ゲイバーなどに行って友達、恋人探しに明け暮れた生活を送っていた時期もあったけど、当時のゲイバーで展開されていた他人のゴシップやマウンティングが横行するビッチな世界に嫌気がさして、しばらくしてゲイバー通いは止めたそう。
ミリタリースクールで、若くて純粋、見目麗しくマッチョな将来の国防男子達と接していたほうが、ずっと精神的に良かったと語っていました。勿論学生に手を出すような真似はしていませんが、「素性」はバレていたので、学生からのリクエストでたまに同性愛テーマも交えての講義もしたし、学生から相談を受けたりもあったそう。ベルギーでは軍隊のような体育会の職場でも至ってリベラルです！
そんな陸軍士官学校時代のエピソードなどを交え、ゲイの話題が続きます。
そのうち、CとYvesの共通の趣味、本の話に移っていきますが、そうなると2人のネイティヴのオランダ語に切り替わって。でも、語っている本は全てフランス語で書かれたもの。
フランス語もネイティブ（お母さんとはフランス語、お父さんとはオランダ語を話すという家庭で育ってます。ご先祖さまはゲント出身、学校はオランダ語系の学校育ちということもあり、アイデンティティはフラマン人）で完全バイリンガルのYvesとフランス語講師だったCなので、時折フランス語にも切り替わりながら会話が弾みます。
僕が入るとすぐに英語にスイッチというバターン。
そして、話は二人が40年前に出逢った三島文学の話題へ。
Cはゲイのモールモデルを探すのにフランス文学を中心にヨーロッパの作品を読み漁った上で、三島由紀夫にも辿り着いたと。
Yvesも三島作品は読んでいて、5冊持っています。
二人とも影響を受けたという三島の自伝的な『仮面の告白』（右）。『禁色』（左）と合わせ男色小説の代表作ですが、日本人の僕はどちらもまだ読んだことがありません。皆さんは如何でしょうか？
『豊饒の海』は分厚くて、日本の風習などがいっぱい出てきて難解過ぎたと、二人とも口を揃えていました。
僕も読まないとですね。
日が暮れようという頃になってお開きとなりましたが、Cは本文で登場する冒頭の2冊を借りて帰って行きました。
次回はCの家に遊びに行く約束をしましたが、2人揃ってお邪魔出来るのはいつになるんでしょうね？
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