昨日は晴れましたが、また曇りのち雨となっているブリュッセルです。
昨日の続き、日玉浩史氏の個展 ‘Shiro 白’ Kosi Hidama の鑑賞レポートを続けたいと思います。
会場の中程、白壁一面に設置された棚に数多くの陶器の茶碗が並んでいたのが圧巻でした。
タイトルが付いていて 《 200 winter landscapes 》 (A homage to Sadaharu Horio) とありました。
日玉さん自身の日本語の説明がありましたので、そちらを引用致します。
-200 winter landscapes- (A homage to Sadaharu Horio) 先日始まったぼくの個展の一部として、昨年11月に急逝された芸術家、堀尾貞治さんに捧げる作品を展示しました。堀尾さんとは、生前、ほんの少しでしたが交流する機会があり、多くの刺激をいただいたので、それへの感謝表明です。焼成を含めて5日間で200個の粉引茶碗を作り、タイトルを「200 winter landscape / a homage to Sadaharu Horio」として壁一面に展示しました。 改めて堀尾さんのご冥福をお祈りいたします。
200点もの古式茶碗をわずか5日間で焼き上げたとは!
目を凝らして全てを一つひとつ確認した訳ではないですが、形も柄も違う茶碗たち。
中から一部の作品を画像のみでご紹介。
中には焼成の過程で割れた茶碗もあり。
これはこれでまた味わい深かったりも。
僕は堀尾貞治氏のお名前は存じ上げなかったのですが、前衛美術の「具体」という名称については知っていて、実際どこかの展覧会でも触れているのは間違いないのです。と言っても、具体美術がどういうものかをきちんと理解している訳ではないのですが…。
陶芸の手解きをしてもらって直ぐに感じたのですが、僕には明確に作りたいものというのがきちんとイメージ出来ていないことでした。手習いの初期段階なので、それで一向に構わないとも思うのですが、浩史さんのように振付師・ダンサーから陶芸家に華麗に転身される方は、クリエーターとして本懐とも言える「何かを追求する」姿勢が僕にはないのだな、と思い知らされることとなったのでした。
さて、今回の個展は、陶器部門、写真部門、そして映像部門と三部構成のようになっていました。
写真は、霜が張った葉っぱや鳥の羽など、「白」く凍った雰囲気のパネルが並んでいます。
そして、映像作品の《 Inner Ocean 》。 このビデオ、2011年に日玉さんがこの動画と共に、自身で振付しソロでダンスパフォーマンスを披露した時のもの。
今回のこちらの作品では日玉さんに替わり、花瓶がご本人の代役を務めているかのようです。
僕らが浩史さんの作品を一堂に鑑賞したのは今回が初めてでしたが、少しだけ作者の心の内を垣間見れたような気になったりも。
最後に観た大きな壺。その中で小さな出目金が泳いでいましたが、これも作者自身の現し身を表現したものだったのでしょうか?
俄然また次回の個展が楽しみになって来ましたよ。
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