クリスマスイブにサントリーホールで開催されるバッハ・コレギウム・ジャパンのメサイアは、ここ数年、毎年のように聴きに行っているのですが、今回は、その前日の軽井沢、大賀ホールでの演奏会です。

 

 

↑当日に配布されたパンフレットの表紙にも、このサイネージと同じ写真が使われていましたが、年代物の写真でした。懐かしのバスの藤井大輔さんがいたり、鈴木優人さんの髪は黒々とし、現在も出演しているメンバーの皆さまも、それぞれお若い!

 

ソリストは、

ソプラノ:澤江衣里

アルト:クリント・ファン・デア・リンデ

テノール:セイル・キム

バス:ポール・マックス・ティプトン

 

管弦楽は、もちろん、バッハ・コレギウム・ジャパン

 

 

指揮は、予定されていた鈴木雅明が体調不良とのことで、鈴木優人に交代。それにより、オルガンが鈴木優人から大塚直哉に、チェンバロが大塚直哉から流尾真衣に変更されました。

 

合唱はソプラノとアルトが4人ずつ、テノールとバスが5人ずつの総勢18人。オーケストラも総勢20人。プログラムには、出演者として、ソプラノとアルト、それぞれ5人ずつの名前が記載されていましたので、出演が予定されていたものの出なかった人が1人ずつということになります。

 

男声に比べて女声の人数が少ないのは、やはり、バランスの悪さが感じられます。プログラムに名前のあった方が出演していないというのは、急な病気などだったのだろうとは思いますが、何とも残念。

 

元々、サントリーホールでのコンサートだけに行くつもりだったのですが、サントリーホールのチケットを購入した後に、大賀ホールの素晴らしさについて聞かされ、興味を惹かれてチケットを買ったのですが、期待通りに素敵なホールでした。

 

大賀ホールは、サントリーホールをギュッと凝縮したような形になっています。席数は800を若干超える程度。サントリーホールが2000席を少し超える程度ですから、かなりこじんまりとした感じです。ぐっとステージが身近に感じられました。

 

ある程度の人数での演奏となると、もう少し、ステージからの距離があった方が、音がまとまって聞こえる感じはしますが、演奏者の呼吸までもが伝わってくる距離感で演奏を聴くというのも、なかなか新鮮な感じがしました。

 

ソプラノの澤江衣里は、以前よりも、声にエネルギーが感じられます。前から澄んだ真っすぐな歌声が好きだったのですが、よりパワフルになった感じで、しっかりと届いてきました。

 

テノールのセイン・キムは、子音がとても、クリアでした。ただ、最初の「comfort ye」は、もう少し柔らかい感じが欲しかった気もします。バッハ・コレギウム・ジャパンのメサイアでよく登場するテノールのソリスト、櫻田亮の柔らかくて心地よい歌声に馴染んでいることもあるのだとは思いますが、若干、違和感を覚えました。

 

そして、アルトとテノールデュエット曲、「O death, where is thy sting?」は、柔らかく揺らぎが感じられるアルトとメリハリが効いてシャープな感じのテノールが、今ひとつ、合っていなかったような...。

 

ホールの大きさも影響しているのかもしれませんが、全体としての音楽が一つに溶け合う感じが、ちょっと薄かった気がしました。

 

アンコールは、アカペラで「O Jesulein süß」。これが素晴らしかった!こちらの演奏の方がホールの大きさ、構造にも合っていたのかもしれませんが、心に沁みました。

 

指揮者の交代は残念でしたが、優人さん、頑張っていたと思います。鈴木雅明さんの指揮による演奏もまだまだ聴かせてもらいたいものです。早いご回復をお祈りします。

 

 

 

 

帰りの新幹線では、バッハ・コレギウム・ジャパンの皆さまと同じ車両になり、ちょっとお話しできたりのオマケ付き。嬉しいクリスマスプレゼントとなりました。

 

 

 

バッハコレギウムジャパン公式サイト

Bach Collegium Japan Bach Collegium Japan Official Website

 

 

大賀ホール公式サイト

コンサートカレンダー | 軽井沢大賀ホール (ohgahall.or.jp)