JR横須賀線の名越踏切りの北にあるお寺です。鎌倉駅から10分程、バスに乗り、「名越」バス停で下車します。バスの進行方向に歩き最初の信号のある交差点を直進し狭い道に入り、少し歩くと正面にあります。
長勝寺、妙法寺と並び、日蓮が鎌倉で布教するに際して拠点とした松葉ヶ谷草庵の跡とされ、松葉ヶ谷霊跡安国論寺とも称されます。
創建は1253年(建長5年)、安房の清澄寺を出て鎌倉に入った日蓮が、鎌倉初期には北条時政の屋敷、浜御所があったこの地に草庵を結びました。松葉ヶ谷で初めて草庵を結んだ場所とされています。日蓮は、1260年(文応元年)、39歳の時に、ここで「立正安国論」を執筆し、前執権の北条時頼に建白します。
弟子の日朗は、日蓮が「立正安国論」を執筆した岩穴の傍らに安国論窟寺を建て、それが寺としての始まりとなります。
南面窟(立正安国論の他宗派を排除するという過激な内容に他宗派から反発を受け焼き打ちにされた松葉ヶ谷法難時に、白猿に導かれて避難したとされる場所)、日朗上人荼毘所(日朗が出家剃髪した場所で荼毘に伏して欲しいとの遺言による)が史跡としての残されています。
裏山の富士見台からは由比ガ浜海岸を含め、市内を一望することができ、日蓮が富士山に向け題目を唱えたとされています。
妙法桜、紫陽花、海棠、山茶花といった花でも有名です。
東芝社長や経団連会長を務め、熱心な法華信者でもあった土光敏夫の菩提寺ともなっています。
2017年(平成29年)5月18日拝受
妙法華山 安国論寺（あんこくろんじ）
宗旨：日蓮宗
本尊：久遠実成本師釈迦牟尼仏
所在地：神奈川県鎌倉市大町4-4-18
アクセス：鎌倉駅（JR、江ノ島電鉄)徒歩15分
鎌倉駅東口から「鎌31 緑ヶ丘入口行」京急バスで「名越」バス停下車徒歩3分
寺務所受付時間：9:00～16:30（祝日でない月曜日は休み）
拝観料：100円
公式サイト
【公式】 松葉ヶ谷霊跡 日蓮宗 安国論寺 – 宗祖日蓮聖人以来の歴史と伝統を誇る緑豊かな古刹 (ankokuronji.org)