京王線西調布駅から甲州街道に出ると、すぐ左に山門が見えます。

 

創建は、西光寺の前身、石原聖天坊の開祖、幸承33回忌諷誦文に1428年(応永34年)10月22日に行われたと記されていることから、1396年(応永2年)と推定されていますが、詳細は不明。当初は修験道の寺院で、寛文年間(1661年~1672年)に辯盛という僧が天台宗に改宗しています。


その後、聖天坊(院)という祈願寺が江戸期に入り、阿弥陀如来を本尊とした檀越寺院としての機能をもつようになりました。
 

江戸幕府の開府により甲州街道の宿場維持のため布田五宿の一つ上石原宿の中心となっていた現在地に移転させられます。


寛永年間(1624年~1644年)、後に深大寺住職となる弁盛上人が真言系の寺院から天台宗に改め、深大寺末寺48寺の学頭寺となります。この功により徳川三代将軍家光から1649年(慶安2年)11月に14石2斗の御朱印状(現存)が授けられます。


移転以来約80年の間に諸仏像、本堂(客殿)、薬師堂(聖天院の本尊)、観音堂、仁王門(釈迦、文珠像を屋上)が整備されます。その後、年(弘化4年)、山門が建立されました。

 

1879年(明治12年)、本尊阿弥陀如来、観音勢至の側立十一面観世音、薬師如来の仏像、楼門・表門・土蔵を残し、大部分が焼失してしまいます。このとき残った表門と楼門は修理を加えられ現存(もとは草ぶきであったが、1894年(明治27年)鉄板に改造)しています。

 

甲陽鎮撫隊で近藤勇が甲州に向かう時、休息を取った寺ということで、近藤勇の座像と案内板が置かれています。当時の仁王門や常夜灯 も残されています。

 

調布七福神の大黒天も奉られています。

 

2018年(平成30年)1月3日拝受


長谷山 聖天院 西光寺(さいこうんじ)
宗旨:天台宗

本尊:阿弥陀如来
所在地:東京都調布市上石原1-28-3

アクセス:西調布駅(京王線)徒歩4分

 

 

公式サイト(天台宗公式サイト内)

長谷山聖天院 西光寺 | 天台宗東京教区 公式サイト (tendaitokyo.jp)