坂東三十三箇所。第22番の佐竹寺。

 

21番札所と一緒にバスツアーでお参りしました。公共の交通機関を利用するなら、最寄り駅はJR水郡線の常陸太田駅。そこから徒歩30分。バスを利用するなら、茨城交通バスで天神下下車なのですが、このバス、平日に1本だけの運行で、実際にバスを使ってのお参りはなかなか厳しそうです。公共の交通機関を利用するなら、常陸太田駅から徒歩かタクシーということになるのでしょう。最寄駅から徒歩30分、タクシーで10分程であれば、坂東札所としては悪くない立地だとは思います。

 

鎌倉時代から江戸時代にかけて常陸国を支配した佐竹氏代々の祈願所となっていました。

 

807年(大同2年)の開山とも、985年(寛和元年)に花山天皇の勅願を受けて元密上人が創建したとも言われています。

 

創建当初は,鶴ヶ池の北に位置する観音山にありましたが、1543年(天文12年)に兵火により焼失し、1546年(天文15年)に佐竹義昭によって再建されました。一時は隆盛を極めましたが、佐竹氏が秋田に移封され、寺運はしだいに衰えていきました。

 

安産や厄除けなどにご利益があると言われる本尊の十一面観音像が安置されている本堂は、茅葺き寄棟造りで、正面中央には唐破風が設けられており、正面の火頭窓や柱、組物などに桃山時代の建築物の先駆とも言える遺構が残されていて、国の重要文化財にも指定されています。

 

入口

 

山門上部

 

山門下部

 

仁王像

 

狛犬さんたち

 

観音堂

 

堂(観音堂)の茅葺屋根の傷みは激しく、全体に寂れた感じはありました。それでも、東日本大震災の際に倒れたまま放置されていた石灯籠が修理され、山門や仁王像も修復され、一時期よりはかなり綺麗になってきているのだとか。本堂も令和4年から修復工事が行われる予定とのことで、数年後には随分雰囲気の変わった姿を拝めるのかもしれません。

 

参拝については楽した感がありますが、内容はこれまでよりも本格的。"正しい札所巡り"ができて充実感がありました。23番以降の札所は、再び、できるだけ公共交通機関を利用しながらのお参りに戻る予定です。何カ寺かはタクシーも利用するかもしれませんが...。ボチボチとマイペースでこれからも札所をお参りしていきたいと思います。

 

猫さん

 

御朱印

2019年(令和元年)9月10日拝受


妙福山(みょうふくざん) 明音院(いん) 佐竹寺(さたけじ)
宗旨:真言宗豊山派
本尊:十一面観世音菩薩
所在地:茨城県常陸太田市天神林町2404