■No.1_松下製麺所/この店が、はじまりだった。
「さぬき」と言ったら、「うどん」!!
四国にIターンする上で、私が最も楽しみにしていたのは
他でもない、この「さぬきうどん」である!
「讃岐」が実際、明確にどこを指すのか分からなかったくらい
無知な私だったが(香川の皆さん、すんません。)、
来てみてそれが「香川県」を指すことはよく分かった(おバカ)。
生活においても遊びにおいても仕事においても
東京しか知らなかった残念な私には、到底知る由もなかった。
「さぬき」の魅力というものは。
よく同僚が(彼女は私と違って、ギャルだった)、
「高松に出張に行ったら、うどん屋がね、とにかくスゴイの。
何か、勝手によそったり温めたり、天ぷらとかネギとかも
取りたい放題なんだよ! しかも、超安いし!!」と、
自慢をしてくれたものだが、何を言っているのかさっぱり分からなかった。
讃岐うどんが全国的に流行ったことは何となく知っていたし、
四国の右上の「讃岐」の辺りは、とにかくうどんがウマイんでしょ、
くらいの本当に些細な知識しか持ち合わせていなかった。
麺通団も、田尾さんのことも、全く知らなかった。
映画『udon』も、インスタントうどん屋の宣伝映画かと思って観ていなかった。
でも、食べるの何より好きだし、東京人だけど、蕎麦よりうどんが好きだし♪
ちょーたのしみ♪♪♪と珍しくキャピキャピしながら飛んできたのが、
この讃岐国へのIターンだった。
そう言えば、両親への置手紙は、「うどんの国へ行ってきます」だった。
(ちょっと脚色)
そんな私が、高松へ降り立ち、名物のレンタサイクルをして
(高松はチャリのインフラが非常に充実している!)
地図もなくフラフラお散歩サイクリングをしているとき。
そう、たまたま見つけた店。
それがここ、「松下製麺所」だった。
一応、そうは言いながらも
高松上陸直前に映画『udon』を観てきたので、
多少予習はできているし・・・と思いながら恐る恐る近付いてみる。
「あれ、コースケ(ユースケサンタマリア)の実家のうどん屋って
松下だったよ、マジ?マジ? ここんちのこと?」とまたしても
おバカな独り言をつぶやきながら(松井だっつーの)、
ドキドキもピークになってきたので、思い切って入ってみる。
こういう時、はじめてじゃないよ、みたいな顔して
ちょっと小芝居打ってみたりするのって、何でだろう(笑)。
---ここは、いわゆる「セルフ」の店である。
自分でおわん持って、自分でどうにかするヤツだ。
うーん困った、メニューもない。何じゃこりゃ。
やさしい顔した店のおじちゃんが「何玉?」と聞いてくれた。
そっか、玉数でオーダーするんだった。
1玉の量もよく分からんけれど、まぁかわいく1玉で。
おじちゃんが、うどん1玉おわんに入れてくれた。
180円払う。(安っ)
・・・で、これ、どうしろと?
結局その後も、すべてレクチャーしていただいた。
「持ち方が違う! あ、手首の角度が違う!」
え~ん、そんな難しいこと言うの?(; ;)
おじちゃんからもらったうどんをカワイイ網に移して、
その網をお湯のたまったとこに入れてぽちゃぽちゃする。
何か垂れてくるお湯で、おわん温めたりしてる。
で、お湯をよく切っておわんに戻して、だしをかけた。
へえ~!
みんなやってもらっちゃったから、
セルフじゃなくなっちゃったねーおじちゃん!
混んでるのに、すんません、あんがと!!
さらっとした天カスとネギをサパッとかけて。
へー、トッピングはこれだけでいいんだ。新鮮。
ていうか、180円ってスゴイな。安いぞ。
つるつるっ。
そして、びっくり。
おつゆが透明。白い。薄い。なのに、結構しょっぱい。
(関東が真っ黒で、関西は透き通っているっていうのはこのことか!)
麺はちょっとモチッとしてる。塩を感じる。
私が小さい頃から食べてたうどんとは確かに違う気が。
カウンターの上に目をやると、味の素が置いてある。
あれま、せっかくのうどんなのに、化学調味料をオススメされてる?
おだしは入魂ではないのかな? 不思議。
へー。はー。うー。
いろいろ感動していたら、あっという間に食べ終わってしまった。
気が付くと、ちょっと腰掛けるだけのカウンター?席も、満杯。
立って食べている人もいる。駐車場みたいなとこもいっぱい。
うわぁ、地元の人に愛されてるんだな。。。
はじめての「讃岐うどん」の味は、こうして
舌で目で頭でたくさんの新しい情報を吸収しながら楽しんだ。
これだけの行程がものの5分くらいの出来事なのだから、
讃岐うどんって素晴らしい(笑)。
うどんって"Fast"だけど、"Slow Food"なのよね。
スゴイとこに来たかも、私。
そばの棚に置いてあったコロッケとか天ぷらを、
どのタイミングで頼めばよかったのか、うどんと一緒に
食べるとしたら、どう食べるのが一番カッコいいのか(笑)。
それが、次回への課題となった。
(笑)
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「松下製麺所」
■住所
高松市中野町2-2
■TEL
087-831-6279
■営業時間
7:30~17:30頃(麺終了次第)
※毎週日曜定休
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