年も明けてフリースタイルについてだいぶできるようになってきた。

 

 

2ヶ月近くの練習でテーマに沿ってラップする事もできるようになったし、バトルも参加して恥ずかしくない状態になった。

(僅差で負けたのはいまだに悔しい)

 

 

昨日の記事でも価値観について触れた。

 

 

俺はB-BOYではない。不良だったわけでもないし、HIPHOPの文化を調べるほどに、自分とは別の文化だ。

 

 

だからこそ、自分の文化や強みを活かしていきたいと思った。

 

 

ラッパーの世界は、フリーダムな感じや緩い感じ、真面目な奴が少ない。

 

 

俺は真面目にコツコツと謙虚なのが好きだ。だからこそHIPHOPに参入するにあたってその歴史もしっかりと勉強していこうと思った。

 

 

そこでHIPHOPの歴史や時代背景を、他の音楽的背景も含めて改めて勉強していこうと思う。

 

 

HIPHOPは座学で勉強するものではない、ストリートで生まれてストリートで育った音楽だ。

 

 

だからこそ、それを真面目に座学しながら勉強するというのは、逆に常識破壊でHIPHOPな試みなんじゃないか・・・と思ったりもしている笑

 

 

かいさんにそれを話してみた。

 

 

幸平『俺、改めてHIPHOPの歴史を勉強したいです。歴史も勉強しているぜと一歩踏み込んでいる感じがしてバトルにも役立ちそうだし、知識っていくらあっても困らないですから。』

 

 

かい『さすが真面目。でもそれはめちゃくちゃいいね。HIPHOPは普通の音楽とやっぱり違うからね。というのも、HIPHOPの文化は閉鎖的なんだよね。だから今まで限られた人しか聞かなかったところがある。例えば専門用語が多いよね。普通に お前それドープでイルだよね。 とか独特の言い回しを良くする。』

 

 

幸平『あぁ、それ感じました。専門用語とか、ラッパーの人しか使わない言葉が会話に良く入りますよね。』

 

 

かい『歌詞のテーマも暴力と金、犯罪についてとかしてるし、音楽的にも他の音楽の繋ぎ合わせだったりテクニックが入る余地が少ないよね。だから参入障壁、敷居が低いという特徴がある。』

 

 

幸平『独自のルールがその中で発展していってるってことですか?』

 

 

かい『そういうことだね。音楽の場合、アーティストの出した曲自体に好き嫌いとか関心がいくけど、HIPHOPの場合誰と誰が揉めている(ビーフ)とか、誰がどのレーベルに入った・・・とかシーンの人間関係自体を楽しむところがあるよね。ライフミュージックと言われるゆえんですな。』

 

 

幸平『なるほど、ファン、リスナーの聞き方自体もそういうルールなんですね』

 

 

HIPHOPの始まり

 

 

かい『ヒップホップの根源、発祥はジャマイカだ。黒人の音楽だよね。だからHIPHOPの事をブラックミュージックとか行ったり、日本人ラッパーはそれを  イエローだが俺の音のほうがブラックだ  とかラップしたりもするね』

 

 

幸平『なるほど。ジャマイカは確かずっとイギリスの植民地でしたよね』

 

 

かい『そう、だから白人向けの音楽がずっと流れてたりしたんだ。そのうち50年代にはジャズを流すディスコのパーティが開かれるようになった。そのうち低音を極端に強調してでかい音で流すように変わっていったんだ』

 

 

幸平『低音で爆音・・・HIPHOPの香りがしてきましたね』

 

 

かい『そんな時期ジャマイカからアメリカへの移民がめっちゃ増えていったんよね。NYの北のブロンクスは特にジャマイカ移民が多かったんだけど、ここでHIPHOPは生まれるんだ。』

 

 

幸平『NY・・・行ってみたいですね。』

 

 

かい『でも60-80年代にかけてNYは白人がいなくなって黒人だらけになった。そんで税収が下がって事実上財政破綻みたいになってたのよ。その上当時のフォード大統領も支援を打ち切っちゃって。』

 

 

幸平『やばそうですね』

 

 

かい『いやマジやばいよ。ブロンクスの南側はスラムになって、放火事件めっちゃ増えるし。73年ー77年はブロンクス地区で放火事件が3万件あったんだとさ』

 

 

幸平『めっちゃ多いじゃないですか!!なんで強盗とかじゃなくて放火なんだろう?』

 

 

かい『家主が保険金目当てで放火させてたんだって。保険の営業も歩合だからグルになって①保険売る②放火させる③保険金降りる みたいなコンボが成立してたらしい』

 

 

幸平『うわーすごい。というか、そんなビジネスの仕方するなんて最低じゃないですか』

 

 

かい『うん。最低。当然最低の治安だから若い黒人ギャングチームが乱立していったんだ。そんな若いギャングたちは自分たちの好みのファンクの音楽とかを、公園とかで電線引っ張ってきて流したりしてパーティをするわけよ』

 

 

幸平『いつの時代も、いい奴も悪い奴も酒飲んで音楽聞いてパーティするのは欠かせないんですね。』

 

 

かい『そうだね。人間のDNAにパーティや歌・踊りは欠かせないんだろう。こういうのが地区ブロックごとに開かれたからこれをブロックパーティと呼びますよっと。そんなパーティ文化の中HIPHOPを誕生させた男が現れる・・・続きは明日!』