ビートに合わせてリリックを

 

 

ビートというのは曲である。

そして曲というのはカウントを4つとって1小節の区切りとする。

 

 

1小節に4回規則的に手を叩けるリズムで1小節と思うとわかりやすい

 

 

そしてビートも基本的にこの小節にそって流れる。

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

さ   い   た

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

さ   い   た

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

ちゅー り   ぷ   の

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

はー  なー  がーーーー

 

 

 

みたいな感じ。

 

 

 

そして後ろの☆と点々が、曲のリズムや拍。

 

 

 

後ろのBGMが固定されていても、歌い方は変えることができる。

 

これによりフローの違いや聞こえ方の違いが生まれる。

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

さ   い   た

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

さ   い   た

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

ちゅー り   ぷ   の

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

はー  なー  がーーーー

 

 

 

1行、4つのリズムで1小節。

 

これをラップに変えてみると

 

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

うきょまれ・HIPHOP・だち

 

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

るそなつは・いたいもだち

 

 

ちゃんとビートの拍に沿って言葉が詰め込まれている。

 

ただ、ポイントなのが歌詞で

 

 

がついているところ。

 

 

・にしているところは休符といって、何も言葉を詰め込まない部分。

 

 

今の歌詞は、リズムごとに4文字詰め込んでるが、3文字の部分は何も言わない。

 

それによりリズム感や『だいたいともだち』のアクセントを出している。

 

 

 

よって

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

うきょまれでHIPHOPだちで

 

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

るそなつはさいたいもだち

 

 

 

のように文字を付け加えることができる。

(めちゃくちゃ蛇足だけど)

 

 

 

すると、区切りがないだらとした感じのラップになる。

 

 

これがビートに対する詰め込める文字数。

 

 

 

倍速にする事によって文字数を2倍にする事もできる。

 

 

☆ ・ ・ ・ ☆ ・ ・ ・ ☆ ・ ・ ・ ☆

うきょうまれでHIPHOPそだちでるそなやつはさいたいもだち

 

 

これもまたギリギリになるが、ビートの上で成り立つ。

 

 

 

これをビートの中で部分的に使ったりしながらビートに合わせていくと、カッコいいラップになるという事らしい。

 

 

 

☆ ・ ・ ・ ☆ ・ ・ ・ ☆ ・ ・ ・ ☆

トキョ     ウマ(レ)   ヒプホ     ソダチ

 

 

 

☆ ・ ・ ・☆ ・ ・ ・ ☆ ・ ・ ・ ☆

ワルソナ   ヤツハッ    ダイタイ    トモダチ

 

 

これは倍速にした上で、二倍にしてできたゆとりをそのまま使ったパターン。

 

一個一個のフレーズが際立って聞こえる。

 

あと、トラップっぽいというか、区切り区切りで早いためマシーンっぽい感じのラップに聞こえる。

 

 

 

ビートのアクセントをつかむ

 

 

リズム自体は、規則性のあるビートに対して文字数を自由に詰め込む事でいろんなアクセントの変化を楽しむと良い。

 

 

特に重要なのはビートにはメロディや音が乗っているので、それに合わせたラップをする事である。

 

 

特に、4小節目や8小節目は区切りとなる部分だが、ビートが抜かれてない場合が多い。

 

 

つまり、4小節目や8小節目は後ろの音がなくなったり小さくなっている事が多いと思ってもらえればいい。

 

 

それは何を意味するかというと、『パンチラインをそこにおいてね』というビートメイカーの意図だったりする。

 

 

なので4・8・12・16小節の最後の部分

 

・・・☆

 

 

にはパンチラインを置いておくことを意識すると良い。

 

 

4小節目や8小節目に締めとなるように逆算してライミングできるといい。

 

なので4小節で考えるとして

 

1小節目で出した韻を4小節目で回収するとかもいい感じに締まりやすい。

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

俺の名は幸平・ 経 営 者

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

クールな会社の 運 転 者

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

ラッパー?どうせニートだろ?

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

首切れ・社長の 命 令 だッ

 

 

 

1小節目で『俺の名は幸平経営者』

2小節目で『クールな会社の運転者』

 

と、自己紹介かつ、ただの経営者ではなくラップもするクールな人間という事をまとめあげて歌っている。

 

その上で3小節目でいったんアクセントで、今までの音と違う形で『ラッパー?どうせニートだろ?』

と相手へのDIS。

しゃべりの文字数もーのばし棒は母音のアクセントで数えるので

 

らっぱあ?どうせにいとだろ と後半部分が前に比べて文字数が多く聞こえ方が違う。

文字数が違うので変化してる感じが出る。

 

 

その上で4小節目は『首切れ社長の命令だ』とラップ。

 

 

首切れという攻撃的なワードかつ、最後の部分が1・2小節で使っていた韻と同じリズムなので伏線回収したような形で締めに決まる。

 

 

 

さらに、歌い方のフローで行くと

 

 

ビートがしらざあ言って聞かせやSHOWのようなゴツゴツしたビートであれば

 

『命令だッ!!!』

 

といった感じで攻撃的に、怒鳴りつけるように歌う事が合うし

 

 

ビートがメロディアスだったりするならば

 

 

『命令だ・・・』

 

 

と怪しい感じというか、威厳たっぷりの感じで突きつけるように歌うとビートにあった歌になるだろう。

 

 

まとめ

 

 

こんな感じで基本的にはビートの

 

 

☆・・・☆・・・☆・・・☆

 

 

星の部分にアクセントを置く基準にして、文字数をはかっていき、文字数をずらしたり倍速で縮めたりしながらラップを作る。

 

その上で歌い方は後ろの音に合わせて変えて、4・8・12・16小節で締まるようにしていけば、ラップの歌詞が作れるしビートにアプローチした歌い方ができるだろう。

 

 

参考動画