先日、患者さんと話していて、スウェーデンの話になりました。

 

私は1度だけ、国際学会出席のためにスウェーデンに行ったことがあります。

 

スウェーデンと言えば、美しい景色などが思い浮かびそうですが、

私が最初に思い出す光景は、

ベビーカーを押した、たくさんの父親たち(父親ばっかり、男だらけ)の光景です。

 

日本では、お母さんがベビーカーを押している姿をよく見ますが、

スウェーデンでは、日本で言うママ友みたいに、ベビーカーを押したお父さんたちが談笑しながら歩いていました。

(特にデパートみたいな建物の周囲では。)

 

私が滞在していた期間では、8割以上がお父さんだった気がします。

 

 

先日、育児休暇の話したので、調べてみると、スウェーデンの父親の育児休暇取得率は90%らしいです。

 

「スウェーデンでは、育休は出産休業と併せて「両親休業」と呼ばれ、子ども一人につき最長480日。そのうち90日ずつが父親、母親それぞれに割り振られ、相手に代わって取得することができない。このように育休の一定期間を男性に割り当てるパパ・クオータ制は、各国で採用され、その期間はアイスランドでは6カ月(180日程度)、ノルウェーでは15週(105日)となっており、男性の育休取得率も軒並み70%を超える。」

 

「今では男性の育休取得率は9割を超えるスウェーデンだが、男性が取得する育休期間は、両親が取得できる育休期間全体の約30%。つまり女性が70%を取得している。今後さらに男性の取得期間を延ばすことが課題だ。」

 

歴史と積み重ねが違いますね。

 

もう、そういう社会が出来上がっているんですね。

 

日本で取得率が低い理由は、

意識の低さや固定観念も大きいと思いますが、

「男性の方が平均給与が高いから、女性が休んで、男性が働いた方が経済的に良い」

「実際、取得して家にいても、役に立たないどころか邪魔な男性も多い」

などの理由もあるんだと思います。

 

 

一般の方々に普及しないと、私達医者に順番が回ってくるのは最後だと思うので、ぜひ推進して頂きたいです。