質問を頂きました。

 


私は人工股関節にして17年になります。チタンだと思います。
寛骨臼回転骨切術を10年まえに受けています。
夫の難病の在宅介護で腰を痛め5年前に腰椎固定術を受けました。
隣接障害の為腰椎の手術を検討中です。
人工関節の先生からは、人工関節が外れる恐れがある為、手術は控えて欲しいといわれ、コルセット療法をしておりますが、痛みが増しています。
隣接部から側湾になっている為、固定範囲が腰椎2から骨盤までとなります。
そうすると人工が外れる恐れがでてきます。
人工術後17年になります。
固定範囲は最小にと人工の主治医の指示です。
腰の先生は骨盤の固定をやめても再度手術の恐れが出てくるのてはないかと言われます。
首も後縦靭帯骨化症と言われており、これは再度検査していただこうて思っています。
手の親指のCM母子関節症の手術を4月に控え、悩むところです。
現在77歳になり、なるべく手術は控えたいのですが難しいです。
腰のコルセット療法も3年目に入ります。
腰の先生からは、骨盤の固定を控えたとしても再度手術になる可能性もあるし、ともいわれています。
悩む所です。
先生でしたら、どのようにお考えでしょうか。

 

 

質問ありがとうございます。

 

非常にお悩みのようですね。

 

まず最初に言っておくと、正解をお示しすることはできません。

申し訳ありません。

 

言えるとしたら、

 

「今回のご相談では、どれを選択しても上手くいく可能性もありますが、後悔する可能性もあります。それなら、できるだけの情報を集めて自分で決めましょう。もし他人の意見で決めると、何かあった時に必ず後悔する(場合によってはその人を恨む)と思うからです。」

 

です。

 

 

このブログでは、知識的なことはお答えできますが、人生の選択に関わるようなことは回答が難しいです。

 

私が占い師なら、どちらか(相談者が受け入れるような)を選ぶのでしょうが、

私は医師で、科学的根拠の上に立って話さないといけない立場です。

 

(アニメや趣味の話もしてますが・・・。)

 

 

今回は、私が相談を受ける際の考え方を話したいと思います。

 

 

みなさんは、今までに誰かに相談をした時、またはアドバイスを受けた時に、

「そうじゃない。」

「それは、あなただからでしょ?」

「せっかくアドバイスをもらったけど、それは嫌。したくない。」

とか思ったことがありませんか?

 

恋愛相談をした時に

「告白しなよ。」

「告白しなかったら後悔するよ。」

とか言われるようなものです。

(それができたら、相談しない・・・。)

(でも、「あきらめなよ。」と言われても納得できない・・・。)

 

子供の頃、(自分を一番長く見てきたであろう)親が言うことにすら納得できなかった経験はないですか?

 

 

人にアドバイスや助言をする時に、

「相手の立場に立っている」

と思いながら

「自分ならそうする」

と言っているだけのことは多いです。

 

(なので、相手は納得できません。)

 

 

難しい言葉で「観念的二重化」と言います。

 

「自分の中にもう一人の自分をつくる」ことですが、

ほとんどの人は

「他人になるつもりでも他人になりきれず,他人になりきったつもりでも,自分そのものでしかない」

という状態になりがちです。

 

しかしながら、世の中には、きちんと相手の立場や気持ちを汲んでくれる人達もいます。

 

つまり、

「相手の立場になる」

というのは、誰もがやっていることのはずなのに、非常に人間的な実力が必要だということです。

 

 

私はまだまだ人間的に非常に未熟なので、「相手の立場になれる」という自信がありません。

 

ですので、相談を頂いた場合、答えを出すというより、問題点を明確にしたり、選択肢を与えてサポートすることを重視しています。

 

 

親友や家族など、人生のつきあいの長い人間を除いて、

また、明らかにどちらかが正しいか間違っている場合を除いて、

(明らかな詐欺とか・・・)

人生の選択を決定するような発言は難しいです。

 

 

以上です。

難しくてすいません。

 

簡単に

「わからない」

と答えているのではないことがわかってもらえれば、と思って話しました。

 

 

少しでもお役に立てれば幸いです。