天才写真家岩谷薫氏の写真 ”藤田るか さんの小説から…いろいろ…” | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  天才写真家岩谷薫氏の写真 ”藤田るか さんの小説から…いろいろ…”

 

 みなさま、お元気ですか。

 天才写真家岩谷薫氏のブログを見ていたら、昔のお若い頃の作品が掲載されていたので、びっくりしました。それでその記事をリブログします。

 

 そのお若い頃の作品というのがこちらです。

 

 

 

 若き岩谷氏は、これを昔のアナログの、フィルムのころのカメラで作り上げたわけですが、驚きました。

 非常に清新な感じがします。特に瞳の中の女性の髪の広がり具合ですが、繊細で、みごとな効果をあげています。驚きと瞑想が重なったような表現が、よく生きています。

 一般に若い作家は、絵画でも写真でもデザインでもそうですが、困ったときは眼を登場させるという癖があり、眼を出せば一応内容があるように見えると思ってしまう傾向があります。大阪万博のミクミクかヤクヤクか知りませんが、あの奇妙なキャラクターも、おそらくそうなのでしょうね。

 ただしこの岩谷作品は、そういう「けれん味」がなく、非常にすっきりと出来ています。こういうところが天才のセンスなのでしょう。

 もう一つの作品は、こんな感じです。

 

 

 私は、今でもそうなのですが、若い頃は、町をちょっと歩くだけでも、胸に突き刺さってくることがいっぱいあって、疲れてしまったものです。

 生きているだけで、ナイーブな心には世間の棘が突き刺さってくるということを訴えているのでしょう。

 これはほかでも見かけるテーマであるかと思いますが、洗練されていて、作品が自力で苦痛を飲み込んでおり、すっきりとしていて見ているものに負担がかからないようになっています。

 この絵も「眼」が秀逸です。悲しげで、どこか遠くを見ていますが、希望は失っていないという印象を与える深い眼です。

 こういうお若い頃の写真集もお出しになられたらいいのではないかと思います。

 いずれにしても、印象に残る作品です。参考になりますので、私のブログに記録するため、リブログをしました。

 

皆様のご健康をお祈りいたします。

   そして皆様に、すばらしい幸運や喜びがやってきますように。

      いつもブログを読んでくださり、ありがとうございます。