兵庫の斎藤知事によるほぼ準殺人事件の分析 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  兵庫の斎藤知事によるほぼ準殺人事件の分析

 

 兵庫の斎藤知事の事件を、これまで詳細に追ってきました。これは知事が権力を用いて、二人の職員を自殺に追い込んだという、つまり、ほとんど殺人事件に近いような事件であると思います。2人も死んでいます。しかしメディアの扱い方が雑で、おねだりとか、怒鳴るとか、問題点が拡散していると思います。前から申し上げている通り、あくまでもほとんど準殺人事件に近いものとして扱うべきです。現在、斎藤知事は、だんだん外堀が埋められて、にっちもさっちもいかなくなってきていますが、それでも鉄面皮のような態度を貫いていて、周りの人々はその考え方が理解できず、反論できないという印象で話をしています。確かに突っ張った形で、自分は悪くないという冷酷人間のような顔で証言を繰り返していますが、果たしてそれは知事の本質的な部分なのでしょうか。この事件、もうすこし、人間的で、素直なわかりやすい解説はできないものでしょうか。

 斎藤知事はとても頭のいい人であり、とても慎重な人です。災害対策本部の名簿にも住所を書かず、住んでいるところを運転手にさえ知らせていません。ずっと隠しています。これはなぜかというと、わが身の保身のことを常に考え、慎重だからです。プライベートを表に出しません。

 知事は、現在の事態をよく理解しています。当たり前です。彼は保身だけを考えており、権力保持がとても大切であり、その反面、おびえやすい体質です。人の目につきそうな場所に出るときは、特別なメイクアップ室を設けさせて、そこで長時間、髪形を整えたり、メイクをします。とても慎重で人の目を気にします。そして目立ちたがり屋です。おびえ屋で目立ちたがり屋です。

 それでは、最初から、事件を解説していきましょう。こういうシンプルな解説がメディアに見当たらないのが不思議だと思いますが、ごく素直に、人間的に解説していきます。

 斎藤氏は、今年の3月に、まず職員による知事批判の内部告発文書を見たとき、痛いところを突かれたと考えました。

 これはまずいと考えました。真実ばかりが記載されているからです。文書は「真実爆弾」であり、危険であると考えました。そこで、これをなんとしてももみ消さなければならないと判断し、側近たちに文書の作者を特定するように指示を出し、被害者を脅し、処分をし、追い詰めました。これは、文書が「嘘八百」だと信じたからそうしたのではなく、内容が誹謗中傷ではなくて真実相当性が高いと判断したからです。あまりに真実すぎるので、真実テロではないかと判断したわけです。

 そのぐらいのことは自分でわかるのです。子分たちを使って、とにかく被害者を追い詰めようとしました。

 知事から見れば、こんな「真実テロ」は、押しつぶしてぐうの音も出ないように抹殺しなければまずいのです。まわりの職員にもこれ見よがしに、見せしめを示して、厳しい脅しをかけたわけです。いうことを聞かないとこうなるぞというわけです。処分で気に入らない職員を叩き潰す実例を作って、まわりを威圧したのです。それは自分がおびえやすい体質だからでしょう。

 知事は内部告発に対して、その人は公益通報者として保護されたうえで、告発内容を慎重に調査しなければいけないことを知らないとか、理解が足りないという指摘がありますが、理解は十分しています。理解が足りないから犯人捜しをしたのではなく、すべてを理解しすぎていて、これが保護されたら自分にとってはまずいと考えたので、大急ぎでこいつをぶちのめしてしまおう、うまくいけば消してしまおうと考えたわけです。ここは単純な思考です。そして犯人が追い詰められて自殺したので、ほぼシナリオ通りにうまくいったと考えたと思われます。

 これは学校などのいじめの構造で、よく見かけるものであり、いじめっこが被害者の子供をいじめて追い詰めて自殺させてしまい、自分は満足するという形式にとてもよく似ています。被害者が先生に言うという話を聞いて、その前に殺してしまうというケースです。世の中に事実が知られると痛いからです。被害者の主張が真実であるからです。いじめた加害者の人間は、いじめられた子が死んでも、何とも思っておらず、自分が悪いなどとも考えません。家来の子分たちも、みんな笑って過ごしています。こういう事件は日本では無数に起こっています。小中学生の論理ですが、職場でも散見します。私の被害者になったことがあります。どうしてこの、日常茶飯事であるいじめの構造と比較して社会問題として報じる記事が存在しないのでしょうか。

 知事の、自分は正しいと考えたことをしている、自分は悪くないという主張は、この準殺人事件の動機の部分で決定しています。告発の文章が「嘘八百」ではなかったと、今になって認めることはできません。「真実が書かれているので弾圧した」という本当の構図が浮かび上がってしまいます。それはとてもかっこわるいのです。正義であるはずの自分が、パワハラのおねだりの裏金知事のいじめっ子という悪役になってしまうからです。真実が知られてしまいます。

 あくまでも文書は嘘であり、そういう事実は存在しないし、ハラスメントなどということは理解できないという態度を貫くことで、「痛いところを突かれた、その復讐をしてやる、すべて握りつぶしてやる」という汚れた感情の流れを、必死に隠そうとしているわけです。 

 この準殺人事件を導いている、知事の権力者意識、復讐の怨念、独裁者意識は、みんなの前では隠さないとかなり恥ずかしいものであるということは、知事自身もよくわかっているのです。

 全部わかったうえで、真実を隠そうとして斎藤知事は演技をしているのです。よくある、何も知らないふりであり、小学生レベルの思考です。いじめ問題でも、自殺に追い込んだ犯人のいじめっ子が、おれは関係ないと主張し、みんながやったからおれは責任がないといい、しばしば何のお咎めもなく、笑って生活しているという例が多く、被害者は無視され、加害者は救われます。そのまねをしているわけです。しらないふりをすれば、お咎めはなしで、そのうち世間もすぐに事件を忘れてしまうと考えたのです。今でも、彼はそう考えているでしょう。そういう詐欺的構造を日本社会は持っています。犯人のほかに、家来や教師やその他の人間が事件をかき消そうとします。これはみんな詐欺なのです。

 しっかりと計算があり、保身を慎重に考えたうえでの、斎藤知事の答弁に、だまされてはいけないのです。その背後にある発想はとてもシンプルです。告発文書の内容は、それほど正鵠を射たものだったのです。文書が胸に突き刺さり、知事は「これは真実だ」と理解したので、それで準殺人事件が起こりました。とても分かりやすい流れですが、こういうとらえ方をしないメディアは、わざと話題を混乱させて知事を擁護しようとしているのでしょうか? いずれにしても、嘘にまみれた知事は、詐欺師です。詐欺師と闘うには、いちばん痛いところをつくことが必要です。上記の解説はその痛いところをついていると、私は確信しています。メディアも痛いところを突く分析をすべきですが、メディアというものは権力の言いなり、完全なごますり家来ですから、そういう力を持ちません。

 報道を引用します。

 

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「もはや怖い」兵庫県・斎藤知事 全会派が辞職要求も“県民から応援されている”発言にネットあ然 9/11(水) 14:45配信 女性自身 

 

パワハラ疑惑の告発文書をめぐり、孤立が加速している兵庫県・斎藤元彦知事(46)。

 

8月30日に続き、9月6日に開かれた百条委員会の証人尋問でもパワハラ疑惑を否定し、亡くなった元局長が作成した告発文書について「誹謗中傷性が高く、公益通報にはあたらない」と主張。元局長に対する処分も、「適切だった」との認識を示していた。

 

しかし9日には選挙で推薦した日本維新の会が、斎藤知事に辞職と「出直し選挙」を要求。兵庫県議会では最大会派の自民党なども辞職を求める方針を示しており、斎藤知事の後援会組織「ひょうごを前に進める会」の尾山基代表幹事(アシックス・シニアアドバイザー)も辞任していたことが明らかに。

 

まさに“総スカン”状態だが、渦中にある本人は頑として考えを改めるつもりはないようで……。

 

10日午前に報道陣の取材に応じた斎藤知事は、「県民からどのような声をかけられたか?」との質問に「激励の声かけですね、『頑張れ』と。『色んな声があると思うけど、やっぱり若いんだし、しっかり頑張ってほしい』という声が私には直接きていますね」とコメント。

 

記者から「批判の声というのは?」と問われると、「県民の皆さんから直接、そういったご批判を受けるということはあまりないという状況ですね」と説明していた。

 

さらに「今のところは辞職に応じることはない?」と尋ねられると、斎藤知事は「これから9月議会、補正予算を含めて大事な時期ですので、日々の業務をしっかりやっていきたい」と発言。前日の囲み取材時と同様に、続投の意思を示したのだった。

 

「兵庫県議会の全会派から辞任を求められる見通しですが、今後、不信任決議案の提出を検討している会派もあるといいます。もし可決された場合、斎藤知事は辞任、もしくは県議会の解散を選択しなければなりません。いっぽう県議会議員選挙は、16億円もの費用がかかると言われています。しかも県議会議員選挙は昨年4月に実施されたばかりで、任期はまだ3年残っています。大阪府知事の吉村洋文氏(49)も百条委員会での斎藤知事の説明について『兵庫県民の理解を得られるものではない』と苦言を呈しており、今の状況で斎藤知事に“味方”がいるとは思えません。いずれにしても、斎藤知事が県政を混乱させていることは間違いありません」(社会部記者)

 

各メディアが実施した県民へのインタビューでは、「兵庫県の恥さらし」とまで非難されている斎藤知事。にもかかわらず報道陣の前で、“県民から応援されている”と自負してしまう姿に驚いた人も多いようだ。Xやネットでは、あ然とする声が相次いでいる。

 

《ゾッとする人》

《幻聴じゃないんですか?》

《兵庫の知事、続投ってまだ言うのもはや怖い。ふたり亡くなってるんだよね……?》

《なんか、ここまで来たら恥ずかしい通り越して恐怖》

《激励の数の1兆倍やめてほしいという声があると思います》

《兵庫県民は、ドン引きを通り過ぎ、呆れているよ……………》

 

天天快樂、萬事如意

みなさまにすばらしい幸運や喜びがやってきますように。

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