井伏鱒二「山椒魚」その4 公開 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  井伏鱒二「山椒魚」その4 公開

 

 ヒオキワールドちゃんねるの「日本近代文学特別講義」です。

 国語の教科書に載っている有名な作品や作家を論じていきます。

 今日は井伏鱒二「山椒魚」その4として、作者と作品の関係に迫ります。  

 「山椒魚」は、昔からよく中学などの教科書に掲載されていました。

 私も中学校の国語の教科書で、この作品を読みました。

 これまで「トムとジェリー理論」を解説し、敵同士が争いを続けている間に共感を覚え、絆が深まり、その争いが永遠の争いとなって、彼らが永遠に生き続けるという、ファンタジー空間についてお話をしてきました。

 そこに不死が可能となる、永遠のファンタジー空間が開かれるのです。

 その好例として、アニメーション「あらしのよるに」を採り上げて説明いたします。

今回はまた、井伏の失恋に触れ、生殖のくさりから抜け落ちた山椒魚の姿に、井伏自身の自画像が込められていることなどをお話します。

 また、教室における「山椒魚」の授業への警鐘として、「水すまし」が「アメンボ」のことである点を説明いたします。

 そして、もう一度、私が新しいテキスト(新稿)を支持する理由を鮮明にします。

 エロスを超越してファンタジー空間に移行し、蛙と山椒魚が永遠に生き続けるという、ラストシーンを支持するのです。

 

 この講義では作家が語る作家の謎ということで、作家という視点から、謎を解明し、作家たちの心に迫っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天天快樂、萬事如意

  みなさまにすばらしい幸運や喜びがやってきますように。

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