歌集『地獄谷』の世界 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  歌集『地獄谷』の世界

 

 私の小説『エメラルドの夜』『サファイアの夜明け』『昼下がりのルビー』は地獄谷を舞台にした作品です。

 

 この小説の前に、私は歌集『地獄谷』を上梓しています。

 

 歌集『地獄谷』は小説『エメラルドの夜』などの三部作と呼び交わすような存在となっています。

 

 本の写真を掲載しますが、カバーや中の扉には龍をあしらった装画が用いられています。 

 

 とても迫力があります。

 

 装画は権藤凱曉さん、装幀は宮島亜紀さんにお願いしました。

 

 どうもありがとうございました。

 

 

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  龍たちがこんなに多くざわめきてわが胸そこに波紋ひろがる 

 

  台北はいつも雨なり雨降ればわがのどはつひに渇きはじめる 

 

  ドラゴンの燃ゆる鱗と呼ばれたる赤き実を胸に抱きて帰る  

 

  濛々と湯気乱れたりわが身またひき裂かれほそくからまりあひぬ

 

  みなどこへ消えむとするか地獄谷の湯気なるわれに絞め殺されて

 

 

 

 

 

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