舞台から客席を見るという視点 | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  舞台から客席を見るという視点

 

 学生の皆さんに話しています。

 いつもお客様として舞台を眺めているだけという視点では、その舞台で行われている世界が理解できません。

 舞台から客席を見る、舞台の裏の楽屋を知るという視点も、とても重要です。

 その舞台を他人事とは考えず、自分もそこに参加するという気持ちが、その舞台の理解を深めます。

 お能でいうと、ただお舞台を眺めているのではなく、舞台の上で舞ったり、お謡(うた)いをうたったりすることで、その曲の本当の意味が分かってきます。

 

 小説作品を読むときも、作家に寄り添うような視点が重要になります。

 少なくとも、現役の作家に話を聞いたり、現役の優れた能楽師の話を聞いたりするだけで、作品の中に自分から参加していく視点が得られます。この視点はとても重要です。

 青学にあるお能のサークル青山能楽会は、日本文学科の皆さんが支えている会です。顧問が日置俊次です。みなさんは気軽に素晴らしい能楽師の指導を受けたり、たのしいやりとりをしたり、能楽堂の舞台に立つなど、作品を作っていく現場、楽屋を含めた表現の世界に参加できます。

 1年生でも4年生でも参加できます。余裕がある人は考えてみてください。

 

   

 

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