対策は早いうちにとらないと手遅れになります | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  対策は早いうちにとらないと手遅れになります

 

 これまで、日本ではみんながコロナウイルスに対して警戒を続け、手洗いやマスクをし、消毒に気を遣ったため、インフルエンザの流行が抑えられていました。ところが政府がコロナは終わったとか、マスクしなくていいとか、心構えを緩めることばかり言って情報を操作し、外食の奨励や度重なる旅行支援までするので、当然の結果として、インフルエンザが流行し始めています。

 コロナウイルスも、当然、感染拡大を続けており、ダブル感染の例も増えてきて、正月で移動がラッシュとなる今の時期にはまずい話です。

 しかし、政府は知らん顔で、何の対策も取ろうとしません。マスクが大切だということぐらいは言えるはずですが、メッセージもありません。

 1月には春節となり、感染爆発の中国から、多くの人流が見込まれていますが、その対策もありません。

 アメリカでも、すっかり弛緩してしまったので、コロナウイルスの感染が広がっており、またインフルエンザの大流行も始まっています。米国ではこの3年間で、世界最多となる109万人超がコロナで死亡しています。中国ではコロナ死者はゼロということになっていますが、最近、アメリカの死者記録を抜いたようです。

 まだ処置のできるうちにできることをしておくべきですが、やはり日本の政府は何もするつもりがないようです。正月は大変なことになるでしょう。医療崩壊など、いつも後から放置主義のツケを支払わされますが、もうこりごりです。

 この話を周囲の誰にしても、理解できる人がいないようですが、暗澹とします。中国の感染爆発も、アメリカの感染者増加も、日本での感染者増加も、知っている人がいません。アメリカがワクチン接種をやめたこと、中国へのビザ発給を停止したことも知りません。アメリカではニューヨークをはじめ、ものすごい寒波に襲われています。その影響も考えなければなりませんが、みんな知らないのです。

 さらには3年前のコロナウイルス流行初期の右往左往を、誰も覚えていないようなのです。日本の政府もこの3年の間、眠っていたのです。これでは議論ができません。

 たとえ話を一つします。私はこの頃、薬用酒を作っていますが、薬用酒は仕込んでおかないと、熟成しません。1年前に仕込んでおかなければ、飲みたいなと思った時に、それは存在しないのです。仕込んでもすぐには飲めません。先を見越して早めに仕込んでおくことが必要です。熟成には時間がかかりますので、早めに手を打っておくことが、必要なのです。

 もう一つたとえ話をします。卒論を書かないと学生は卒業できません。卒論は一日では書けません。1ページも書かないまま放置していて、気が付いたら卒論提出日になっていた……これが今の政府の状態です。提出日に慌てるのではなく、早めに、事前に取り組んで、熟成の期間を経て、仕上げておかなければならないのです。

 春節になってから、急に慌てはじめても、もう遅いです。例えば入試の日になって試験勉強を始めても、手遅れです。大地震が来てから地震対策を始めても、役に立ちません。

 「朝日新聞」の報道を二つ、引用します。またTBSニュースも引用します。

 

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季節性インフル、3年ぶり全国で流行期入り 厚労省、注意呼びかけ

12/28(水) 17:55配信 朝日新聞デジタル

 厚生労働省は28日、全国的に季節性インフルエンザの流行期に入ったと発表した。新型コロナウイルスが発生してからは季節性インフルの流行はなかったため、3年ぶりの流行となる。新型コロナも拡大しており、今後の同時流行の影響が懸念される。厚労省はマスクの着用や手洗いなどの感染対策を呼びかけている。

 全国約5千カ所の定点医療機関から報告された最新の1週間(12月19~25日)の患者数が、1医療機関あたり「1・24人(速報値)」となり、流行開始の目安となる「1人」を超えた。

 国立感染症研究所などによると、例年1千万人がかかるとされ、2019~20年シーズンは推定729万人。新型コロナがパンデミックになって以降、20~21年シーズンは同1・4万人、21~22年シーズンは同3千人と激減した。

 

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米国でインフル大流行の兆し ノーマスクに旅行回復…冬医療に暗い影

ワシントン=合田禄2022年12月27日 10時00分 朝日新聞

 

 新型コロナウイルス感染者が初めて確認されて以来、3年が過ぎた。世界で死者数が最も多い米国では、マスクをしない人が大半を占め、「ウィズコロナ」がすっかり定着しているが、再び感染拡大を懸念する声もあがっている。

 「新型コロナ、インフルエンザ、(重い肺炎になることがある)RSウイルスの感染者が増えるなか、もう一度、自分と大切な人を守るようお願いしている」

 ニューヨーク市のアダムス市長は20日、マスク姿で会見し、市民にマスクの着用やワクチン接種を再び呼びかけた。

 米国ではこの3年間で、世界最多となる109万人超がコロナで死亡した。人口あたりでみても主要7カ国(G7)では最多で、中国やブラジル、インドなどよりも多い。

 それが今では、感染対策と社会経済活動の両立を図る「ウィズコロナ」が定着しており、マスクなしで大勢で集まることが日常化している。

 1日、フランスのマクロン大統領を国賓として迎え、ホワイトハウスで開かれた公式晩餐(ばんさん)会でも、参加した300人以上のほとんどがマスクなしだった。先月に80歳を迎えたバイデン大統領や82歳のペロシ下院議長も着けていなかった。

 全米自動車協会(AAA)によると、クリスマスから新年にかけての旅行者数はコロナ以前の約94%に回復する見込みだという。

 ただ、感染拡大の懸念も高まっている。

 米疾病対策センター(CDC)によると、21日時点で新型コロナによる死者数は1週間で約3千人。1週間の感染者は約49万人だが、多くの人は感染しても自宅で簡易検査をするだけで、実際の感染者はもっと多いとみられている。ニューヨーク市でも、1カ月ほど前に1日約2500人だったコロナ感染者が、最近は約3700人に増えた。

 米国で新型コロナ対策を指揮するジャー調整官は15日、ホワイトハウスでの会見で「コロナの感染者が増えている。今冬は(多数の死者、感染者が出た)昨冬のようにはしたくない。大きな違いは効果的な治療薬があることだ」と述べた。

 インフルエンザの流行との重なりも大きな懸念材料だ。CDCのワレンスキー所長は12月上旬の時点で「過去10年で入院者数が過去最多だ」と注意を呼びかけた。米政府は20日、抗インフル薬「タミフル」の国家備蓄を各地へ配布することを発表した。

 ミネソタ大学感染症研究政策センターのマイケル・オスターホルム所長は「米国ではすでに子供たちをインフルエンザやRSウイルスが襲っている。一方で、老人ホームでの高齢者のインフルエンザ患者はまだ少なく、インフルエンザの季節は序盤だ」と話す。

 ミネソタ州の病床の状況をみると、12月上旬の時点でインフルエンザやRSウイルスに感染して入院している子どもがすでに相当数いる。いまはまだ病床が埋まっているわけではないが、「新型コロナやインフルエンザの患者が10%、20%増えたら、医療体制は大変なことになる」と危機感を示す。(後略)

 

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年末に死者過去最多415人 懸念される新型コロナとインフルエンザの同時感染

12/28(水) 18:29配信 TBSニュース

 

 行動制限のない年末年始をまえに、専門家からは「新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行が現実味を帯びている」との声が上がっています。

 きょう午後行われた、東京都のモニタリング会議。

国立国際感染症センター 大曲貴夫医師

「新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行が現実味を帯びております。さらに警戒を強める必要があります」

 医療提供体制についても、入院患者が4184人と前回から322人増え、8月下旬以来、およそ4か月ぶりに4000人を上回ったことへの懸念が示されました。

 こうした中、警戒が高まっているのは新型コロナと季節性インフルの同時流行、いわゆる「ツインデミック」。

 こちらの男性は、今月22日に発熱し療養していたところ、一晩で38度まで熱が上がったため病院で検査すると…

コロナ・インフル同時感染

「コロナとインフル同時にかかっていると。コロナで結構死者出ている中で、インフルと同時でかかるって結構やばいんじゃないのかなみたいな気持ちになりました」

 クリスマスは体調不良で子ども2人とほぼ会えず、隔離生活だったといいます。

コロナ・インフル同時感染

「年末になって一気にダブルで来たみたいな感じ。たまたま今まで運が良くて(かからなかったが)普通にかかるんだなと。ちょっと気を付けようかなと思っています」

そして、厚生労働省の専門家会合で加藤大臣は…

加藤勝信厚生労働大臣

「(新型コロナの)死者数は過去最多となり、引き続き増加が懸念されている」

 きょう、厚労省が発表した新型コロナによる死者数は415人で、初めて400人を超え、過去最多となりました。

 また、会合では、救急患者の受け入れ先がすぐに決まらない事例が今年の夏のピークを超える状況であることに加え、年末年始は外来診療が2割ほどに減少するため、一時的に医療体制がひっ迫する可能性があると報告されました。

 加藤厚労大臣は、引き続き感染状況に注意が必要と呼びかけています。

 

  

 みなさまにすばらしい幸運や喜びがやってきますように。

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