カメラの目 大きなレンズにロックオンされる | 日置研究室 HIOKI’S OFFICE

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作家の日置俊次(ひおきしゅんじ)が、小説や短歌について語ります。
粒あんが好きですが、こしあんも好きです。

 

  カメラの目 大きなレンズにロックオンされる

 

 公園には、いつも大きなレンズを付けたカメラを抱えている人がいます。

 バズーカ砲ぐらいの、肩に担ぐ大きさのレンズもありますし、ちいさな望遠鏡ぐらいのほそ長いレンズもあります。野鳥を撮る人が多いですね。

 今日、公園を散歩していると、ややむこうに望遠鏡のようなカメラを持った人がいました。

 その人は怖い顔をして私に向かってカメラをかまえ、ルメと一緒に私が近づいてくるのをレンズ越しにじっと見ていました。

 撮影したかどうかはわかりません。

 レンズは私とルメをとらえていました。

 そのまま私たちは通りすぎましたが、なんだかいやな気持がしました。

 銃口でロックオンされたような気持でした。

 望遠レンズで野放図に見られるだけでも不快です。

 私はいつもアイフォン11で撮影しています。

 インスタなどにすぐアップできるので便利です。

 望遠撮影もできますが、これはほとんど役に立たないですね。

 人に威圧感は与えません。

 基本的に人間は撮影しないのです(まれに遠景に人影が入ってしまうことはあるかもしれませんが、それは偶然です)。

 撮るのはルメと、動植物、空と風と水と神社仏閣だけです。