最近、宿直の時の夕飯は、プロテインだけにしている。
理由は、宿直している管理室で食事をすることが禁止されたからだ。
食事する為には、歩いて5分ほど離れた食堂に行けばよいのだが、その間に警報が出たら、対応出来ないし、何よりいちいち食堂に行くのが面倒だし、そもそも夕食の弁当を準備すること自体が面倒なので、夕食は筋トレした後のプロテインだけにした。
プロテインを飲むようになったのは、先日、膝のリハビリをしている整形外科の先生に、脚の大腿四頭筋の筋肉を鍛えない限り、膝の痛みは治らないから、スクワットをするように、言われたからだ。
しかし、膝を痛めているのに、スクワットをやれと言うのは、なんか本末転倒だと思うが、とにかく、言われるままに、痛みを推して、毎日スクワットやって、プロテインを飲んで、足筋を鍛えている。
しかし、52歳のオジサンなんだから、こんな歳で筋肉なんかそんな簡単に鍛えられないだろっと、心の中では思っている。
でも、高校生の柔道部並の筋トレをしてる自分は一体何なんだ?
そんな訳で、一日中階段上り下りしながら、仕事で歩き回った上に、腕立て伏せ、腹筋、背筋、スクワットをやり終えた後、プロテインだけ飲み、毎回、お腹を空かしながら、仮眠をするようになってから、痛感した。
食事が取れることは、ありがたいことなんだと。
寝る時に思うのは、いつも明日、勤務が終わったら、何を食べようかと言う、ただそれだけだ。
それ以外に何一つ考えられない。
いつ警報が上がるか分からない中で、眠れない仮眠を取りながら、スマホで料理系のYouTubeを見て、明日、何を作って食べようかを考える。
それはある意味、幸せなことなのかも知れない。
余計なことを一切考えず、ただ、お腹空いて、とにかく美味しいものをたらふく食べたいと言う、人間の本能的で純粋な思い。
そんな訳で、夜勤明けて仕事を終え、自転車で10分の公団の自分の部屋に戻って、ご飯を炊きながら、おかずを作る。
昨夜、考えに考えた挙げ句、今日は、エビフライ、ソーセージ定食を作ることにした。
ご飯をお代わりして、無我夢中で食べた。
食べることは、幸せなことなんだ。そんな単純なことに気がついた。
そう思ってたら、満腹感で急激な眠気に襲われて、畳に横になったら、そのまま寝てしまった。
一生懸命頑張って働いて、食べて、寝る。
人なんて、ただそれだけでいいんだ。