夜勤明けで、公団の自分の部屋に帰って、食事して、仮眠した後に、飲みに出た。
駅前に行くバスに15:00過ぎに乗ったら、身長180cm体重120kgくらいのノースリーブのTシャツ1枚しか着ていない30代半ば位のプロレスラーみたいな男性が途中から乗って来た。
この人を以前、見かけた事がある。
確か真冬に見かけた時も全く同じ格好をしていたので、よく覚えていた。真冬にノースリーブのTシャツなんて普通あり得ないだろっと、その時も思った。
顔や見た目は、色黒のホンジャマカの石塚見たいな感じで、背中にはリュックを背負い、腰にはウエストポーチを付けていて、荷物はパンパンだ。
前回見た時にも大体、この位の時間帯だったので、多分、仕事なんだと思うが、この時間から行くとすると、おそらく、夜勤の警備か何かの仕事なのかも知れない。
しかし、この人がどんな人なのか全く知らないが、とりあえず思ったのは、この一種独特な風体から、絶対に彼女も奥さんも居ないよなって言う確信だ。
絶対にあなたには、誰も居ない。
何故なら、規格外のあなたに寄り添ってくれる人なんて、絶対に居ないよなって思う位に我が道を行っている感じがする。
そんな勝手な偏見の視線を彼に向けた後、ふっと、我に返った。
おいっ!!そのまま、おまえだよ!!っと、自分にツッコミを入れた。
他人に向けた偏見の視線の矢→が不意に自分に向かって、放たれた。
見た目は彼よりも多分、普通だが、頭は見た目の彼よりも数段イカれている。
このバスに乗ってるのも、そもそも、飲みに行くためだけだからだ。
ただ、ひたすらに規格外に居酒屋で生ビールを飲み続ける52歳の1人ぼっちのブサイク、メタボおじさん。
はっはっは!!
もう、笑うしか無い。
人の事をとやかく言う自分自身こそ、寄り添ってくれるような人なんか誰一人居ない、寂しいおじさんだった。
そんな1人ボケ•ツッコミをしてたら、バスが駅に到着した。
今日は、駅前の目利きの銀次で飲もうと思った。
何と、キリン一番搾りの生ビール1杯¥100と言う、1日限定の破格のイベントをやっていたからだ。
いつもは3時間飲み放題を注文していたのだが、時間制限があるので、大体生ビール15杯位しか飲めない。
しかし、今回は閉店まで何杯飲んでも1杯¥100。20杯飲んでも¥2000。30杯飲んでも¥3000。
とりあえず、これ位までなら払える金額だ。
そんな訳で、あのノースリーブの男性よりも、結果、確実にモテないビールおじさんは、今日もやっぱりビールで乾杯🍻