陸自ヘリが宮古島沖合で墜落した事故で、水深106mの所で機体が
発見された。機体内部から五人の遺体が引き上げられ、坂本師団長以下
4名の死亡が確認された。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。
(救難船 ちはや)
陸自は、機体の引き上げを4月下旬にも行うと発表したが、驚いたのはそれを行うのは民間業者で、入札によって決定するというのだ。
(4月20日 産経新聞)
「入札」?ということは、沈んだヘリの詳細な状況や海底の地形などの気象データのようなものが、一般的に公開されたということだ。
それにも驚いたが、緊急を要することに業者を募って一番安い金額の所に
引き上げを依頼する。こんなことでよいのだろうか?
もし、これがヘリではなくて潜水艦などで生存者がいても、入札によって決めるのだろうか?
「そんなのは形だけだ」
と言う人がいるかもしれないが、形だけにしても現場状況を記した入札書類を作り、業者に連絡する。業者はその書類を確認して、何が必要かを列挙してその必要な部材や機会の金額や人件費などを計算した後に、この金額で出来ますと応札する。
防衛省は応札された業者の作業項目や部材の確認を行った後に、その中から一番金額が安いものを採用する。
確かに、サルベージ(引き上げ)が出来る会社は数社しかない。
ましてや、水深が深い時はそれを出来る会社は限られている。
だから、入札は形だけかもしれない。
しかし、緊急時にやることなのだろうか?
被害者の家族だったらどう思うだろうか?
もし、生存の可能性がある場合に「入札」と言われたら、被害者の家族は
どんな気持ちになるだろうか?
私は防衛省を責めたいわけではない。
現在の日本の感覚である。
人命よりお金が優先する。
日本政府の最優先事項が金額の「高いか安い」になっている。
「気が狂っている」
と私は思うが、それを指摘する議員や糺そうとする議員はいない。
国民の多くが、それでよいと思っているからだろう。
これが、日本は、間もなく消えてなくなくなるという証拠だと私は思う。
『日本の底力』
などと楽天家がいっているが、そんなものは既にないと認識が必要だ。
暗い話はするなと言われるが、現実を見つめる能力がなければ、いくら
きれい事をいっていても日本丸が沈没を回避することは出来ない。
最後までお読み下さりありがとうございました。
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