今や、どこの病院でもアクシデント防止のため、インシデントレポートを提出している。
そして、対策委員会等で原因や経過を詳細に究明していく。
つまり、ヒヤリハットの報告である。
アクシデントはどこにでも転がっている。
そこには、体制の問題などのファクターも潜んでおり、当事者だけの問題ではない。
従って、『犯人捜し』はやらないのが鉄則である。
ある時、見過ごせないインシデント報告があった。
様々な角度から防止策を検討した。
しかし、一向にそのインシデントが消えることはなかった。
何度も同じ報告が繰り返された。
そして、ついに鉄則は破られた。
『もう!いつも、いつも、そいつは誰やねん?』だった。
言ったのは私だ。
いわゆる犯人捜しである。
委員全員が怖い顔で私を睨みつけた。
調査に及ぶと、前回も、今回も、常に同じ人物であった。
挙げ句の果て、同じ過ちを繰り返さない最後の手段として配置換えを講じた。
以後、そのインシデント報告は出なくなった。
時と場合によるが、開かずの蓋を開くことも大切なことである。
南無 サンライズ