良いお天気が続く中、近所の若者が洗車していた。
最近手に入れた流線型のスポーツカーだ。
とは言っても、一代前の中古車のようである。
外観もエアロ仕様に改良されており、タイやは扁平率の高い超ワイドなやつが装着されている。
ステアリングホイールも市販の若者好みに変更されている。
また、室内は綺麗に整理整頓が行き届いており、靴を脱いで乗る仕様だ。
まるで我が家のようだ。
外観も息を吹きかけて磨いたようにピカピカで、きっと彼女を乗せてデートでもするのだろうか。
いや、真相は違っていた。
彼女がいないので、車を武器に探すという。
若者らしい考えだが、車に興味が無くなったら彼女は去っていくかも。
エンジンもチューンアップされているのか興味があって、ボンネットの中を見せてもらった。
すると、ほこりまみれのWOHCエンジンが悲しそうに顔を覗かせている。
ブレーキオイルのシリンダにも油が滲んでいる。
思わず、『走ることよりも止まることの方が大切なんやでー。』と言ってやった。
やはり、他人から見える範囲は綺麗に掃除されているが、見えない部分はさっぱりだった。
この若者は、他人のために掃除をしている。
早く気付け、『掃除は自分のためであって、他人のものではない。』
そして、磨くのは車ではなく、自分自身であることを・・・
南無サンライズ