前回のお話は、こちら
化粧品の配合濃度って、
基本的にあまり明かさないのが
業界のルール的なところ....
ではあるのですが、
最近は割と
●●成分●%配合!!
って訴求するブランドが
多いのでは?
まぁ、それを…
割と先駆けてやってきた
張本人がここに居るのですが
濃度!濃度!高濃度!!
このエキスは、
何パーセント配合なの?!
って濃度に取りつかれると、
化粧品選びを失敗することも
あるんじゃないかなぁ?
と思う、昨今。
工場の担当者がよく言うのが、
セラミドなんて、
配合量がごく微量でも
効果ある番手もあるし。
お客さんが濃度聞いたところで...
あんまり役に立たないと
思うけどなぁ
ということ。
まぁ、セラミド1とかは
1キロで1億するので、
そもそも配合される濃度が、
0.0001%とかが通常
(それで十分)
だったりします。
ナールスゲンであれば、
1%溶液を0.5%配合したら、
それ以上配合しても効果が同じ。
とエビデンスがあるので、
私もMAXそこまでしか入れません。
(高いからお金の無駄になる)
どの原料が、
どの濃度で効く
っていうのを判断するには、
よっぽど原料や処方に
精通していないと難しい気がします。
さっきの、
[ナールスゲン1%溶液を0.5%配合]
っていうのでわかるように、
原料って、
溶液であることが
大半なんですよね。
1%以下順不同の1%は、
固形物換算ですよ~
これ、
知らない方が多い気がする??
例えば、
ヒノコCでおなじみのAPPSは
1%配合!の時は、
本当に「全体の1%APPS」が
配合されています。
その違いは、
APPSが純粋に粉だから。
パルミチン酸
アスコルビルリン酸3Na
だけの粉。
100%原液!
って謳い文句が、なんか微妙。
100%ちゃうやん。
ってなるのは、
このエキス自体がほぼ水だから。
(別にそれが普通で悪いことじゃないのですよ)
2012年に書いた記事なんですが、
この当時“原液ビジネス”で
世間がにぎわっていたころ。
原液です!!!
原液です!!!!
原液です!!!!!
社長が、CMで原液です!!!!
って言いまくる。
原液を全面にCMで謳って、
実際は、原液(つまりエキス)を一滴。
マジで一滴しか入れてなかった会社が
法律に触れないんだけど
あまりに悪どすぎるだろ
ってなって、行政もさすがに怒って、
営業停止になってました
(そらそうやろ)製造費踏み倒しで有名な会社だったし
原液、というなら、
本当に実際の原液を
100%詰めりゃーいーじゃん。
って思うのですが、
化粧品の製造上、
それは非常に難しい。
ほぼ出来ない。
しているところがない。
何故なら、
原料メーカーが販売する
エキス自体に水と防腐剤、
保湿剤や抽出溶媒が含まれるので
そもそも100%の原料って
存在しない。
100%そのものだったら、
防腐どうすんねん??
って話になるんですよ
ヒトデだって腐ったら、
ヒトデとしての効能を発揮する前に
肌に悪さしかせんくなるやん。
腐った化粧品ほど、
肌に悪いものはありません!!!
だから、私達は防腐設計を頑張るんです。
各社、工夫するんです。
だから、私はパラベンなんです!
(一番量が少なくて幅広く防腐できる、優秀)
全体の何%も防腐剤を入れたくないから
肌に優しい、ノンパラベン、
って書いてあっても、
5%防腐の役割の成分が入ってたら
イヤだもん。
肌刺激にもなりかねない。
原料中の配合比率は、
公開されることはありませんが、
この業界で一番使われる
主要なプラセンタエキスの
全成分資料を持ってきた工場の方が
“ここ以外のどこを探しても
原料中の1%も
プラセンタが入っていません”
って私に言うのです。
社長の仰る、
100%プラセンタエキスのみ。
のプラセンタ原液を製造したい。
というのは、そもそも、
原料調達をどうするおつもりですか?
と。
そして、調達できたとして、
防腐設計、どう考えるんですか?
(絶対無理です、担保できません。)
って話でした
業界内で手に入る、
プラセンタエキスは
豚か馬のプラセンタに
水や防腐剤を加えてエキス化した原料。
それが、プラセンタエキス。
これを100%瓶に生詰めしても、
製品中のプラセンタは1%程度。
しかも、プラセンタはめっちゃくちゃ
腐りやすいので、
100%で詰めてしまうと
めっちゃくちゃ刺激が出ます
私も、各メーカーのエキス
そのまま試したけど、
顔が痛くて使えなかった
だから、普通は、これを薄めて
保湿剤足して、美容液にする。
でないと、使える代物にならん!
でも、今は亡きヒノプラは
本当の意味で、
100%
プラセンタエキス。
プラセンタ以外に何も入っていない。
防腐剤すら含まない、
純粋なプラセンタエキスでした。
だから、奇跡だったんです。
だから、あんな臭かったんです
だって胎盤のエキス、
そのまんまだから
そんなことする工場
、なかったんです。
あそこしか。
だから倒産したのよね~~
本当それよ~
泣
で、同業界内に、
おなじことしてる原料は
いくら探してもありませんでした。
ちょうど昨日会った
某OEMのお偉いさんが、
言うてはった。
業界内で有名な、
某上場化粧品会社があるんやけど、
そこ、馬プラセンタのライン、
全部生産中止にした。
って。
それ、もしかして、
今年の春ちゃいます?
5月くらいちゃいます??笑
って聞いたら。
いや、そうやわ。
まさにタイミングそうやわ。
って言うてはって
あぁ、きっとあの工場を
探し当てた仲間やったんやわ。
拘りの会社で原料支給するで有名やから。
一般的なプラセンタエキスでは
物足りなかったんやわ。
何故って、
こんな感じだから
↓↓
このイラストだと、
馬プラセンタ割と入ってるっぽいけど(笑)
実際は水96くらいで馬1です。
で、ヒノコスメのプラセンタエキス。
ヒノプラの中身は、
なんで....
あんなに臭くて。
あんなにちょっとの量で。
あんなに使用感も
へったくれもなくて。
あんなちょっとで高くて。
あんな冷蔵とか
面倒くさい扱いで。
でも、
あんなに
効果があった
のか?!
こうだから
↓↓
全部馬のプラセンタ。
以上。
要するに、
100倍詰まってるんですよ。
100倍なんですよ。
そら1mlしか無理やて。
高いねんて。笑
濃いねんて。
濃縮液すぎるんよ。
それが、このパウチの中身。
え、じゃやヒノプラって、
腐りやすいのに
防腐設計どうしてたん??
え、防腐剤なかったよね?
え、なんで??
って思う人は正しいです。
だって、今回、
防腐剤なしの100%
プラセンタエキスの製造をしたいので
お願いできませんか?
と話し合いを重ねた工場。
私共ではお引き受けいたしかねます。
うちの工場では、その条件では
とてもじゃないですが、
安全性を担保できません。
って断られた
当然。
それ、当然。
こんなこと言うたらアカンけど。
私が工場だったら、
この仕事、絶対受けん。←こら
だから、あぁたぶんどこも
製造受けてくれんで。
ムリやわ。
私もイヤやもん、製造販売元になるの
絶対イヤやわ。
って思ってた。
だから、半ばあきらめモード。
というより、100%のエキスがない。
それくらい100%のプラセンタエキスは、
レア中のレア。
しかも、その中でも、
エキス自体の濃さも色々あって。
で、私、窒素濃度にも
こだわってたのは皆様
よくご存じのはずです。
豚だと、0.4くらいしかないのと、
体感は馬が圧倒的だから。
いつも1.0規格を使ってました。
ぶっちぎりで高くて臭いのが(笑)
1.0規格です。
皆臭いから、使わないのよ~
って社長が言うてた。
懐かしい、優しい社長。
どうしてるかな...
ホンマに。
日野さんみたいな人しか
使わないんだか~ら~(笑)
でもやみつきよね~一回使うと~
っていうてた、二人でよく。
でも、安心してください。
私、持ってるんで
お客様は、
信じてくださっていたんじゃないでしょうか。
私の運を。
(調子乗んな))
1.0がMAXだった全窒素。
今回、作るヒノプラは
1.0を超えます。笑
なんなら、パワーアップしました。
ヒノコの逆境での強さよ。
出会いに感謝よ。
また明日に続きます。
~ストーリーズ更新中~
ご注文はオンラインショップへ
備考欄へのメッセージは、
有難く全て拝読しております
現在、自筆でお返事することが難しいため
お返事が必要なご質問やご相談は、
恐れ入りますが、お問い合わせフォームから
ご連絡いただきますようお願いいたします。
<出荷スケジュール>