T34(タミヤ製)走行改造_2024バージョン【ムービー追加】 | ひのきの模型工房 ブログバージョン

T34(タミヤ製)走行改造_2024バージョン【ムービー追加】

タミヤの1/35 T34系のキットも過去に何台もラジコン改造して走らせておりますが、今回新たに自作した3Dプリンターパーツ(レジン製)を使って、改めて改造してみました。

 

1.自作ギヤボックス

T34のシャシー用のギヤボックスを新たに作ってみました。

ギヤ比は約70:1で、起動輪シャフトとギヤが前に飛び出ている形状です。

モーターは6mmパイのタイプを使います

 

タミヤの1/35 T34シャシーは昔のモーターライズ時代のままで、ギヤボックスを載せるモールドとかが残っているので、それを削って平らにすれば丁度収まるサイズにしています。

起動輪をシャフトに取り付けるパーツもキットの起動輪をそのまま使える形にしています。

 

ギヤボックスの先端部分の幅は、4.1mmくらいで、この幅が狭いと、シャーマンやM3リー等の車両にも転用できないかと考えてます。

 

ただ、キットによっては、4mm以下の幅しか入らないモノも多いので、

シャフトの抜け止めパーツを接着しなければ、幅3.5mmにまで入れることが出来ます。

昔、M3リー様に作ったギヤボックスは、このくらい(3.5mm)の幅でした(DMMで造型したやつ)

 

まぁ、他のキットへ流用する時は、起動輪の取付パーツや起動輪シャフトの高さも変えないといけないと思うので、今回はタミヤT34専用という事で(笑)

 

ちなみに、試作では、いろんな形を作っていて...作りすぎて...どれがどのサイズに合わせたのが分からなくなってきたので、

とりあえず、ギヤボックスのシャフトの高さだけは刻印しておくことにしました。

 

このギヤボックスで注意が必要なのは、起動輪シャフトの抜け止め用パーツが後付けで、しかも薄いのでギヤボックスを取り付けた後起動輪を差し込むときに力がかかりすぎると外れるか割れたりします。

 

特にタミヤのT34の起動輪の中に入れる抜け止め用のポリキャップに遊びがあるので軸の中心からズレていて押し込むときに引っ掛かることがあります。

なので、起動輪を差し込むときに力がかかっても大丈夫なように、下の写真のように隙間にカットしたプラバン等を当てておくと安全です。

 

 

2.走行用履帯

キット付属のT34のベルト履帯では、負荷が大きすぎて、上のモーターでは中低速ではほとんど動きません。

なので、必ず負荷の軽い連結可動履帯が必要になります。

T34系の連結走行用履帯もこれまで、DMMで造型しておりましたが、今回自前の光造形3Dプリンターで造形できるように設計しなおしました。

履帯パーツを剥がす時には、サポート材の板を山なりに折り曲げながら外すと簡単です。
サポート材の板を縦方向・横方向・斜めにねじる様に板がボロボロに割れるくらいに折り曲げると履帯を止めているサポート材が外側から少しずつ外れて剥がしやすくなります。
ニッパーやカッターを使って切り取ろうとするとレジンは予期せぬ形でパキンと割れるので×ですw

 

両側からピンを差し込んで、治具を使って押し込むとロックされるというタイプです。

片側、72コマくらいかな...

 

下の写真は、キットのシャーシや足回りをそのまま使って、ギヤボックスと履帯を履かせた状態です。

シャシーの底のギヤボックスを固定するモールド(でっぱり)も削らず、ギヤボックスを斜めにして入れてます。

要するに、一番手間をかけずに走行可能状態にしてみました....

これで、スムーズに動けばいいいのですが....

タミヤのT34の場合履帯の張具合の調整幅が少なすぎて、履帯の張がきつすぎるか、緩すぎるか...

まぁ、だいたい丁度良くはなりませんww

 

さらに、T34のような起動輪に履帯をひっかける爪も無く、センターガイドを使って起動する方法だと、履帯の張が緩いと走行性能が極端に悪くなります。

 

かといって、履帯のコマ数を増やしたり減らしたりして調整しようとしても、2コマで一セットなので2コマ単位にしか調整できず、思いっきり厄介ですw

 

だいたいこのくらいの緩みなら大丈夫なのですが、

 

ここまで緩いと、動きが極端に悪くなって、中低速のコントロールが出来なくなりますw

かといって、2コマ取るときつすぎますw

 

 

3.アイドラホイールのテンション調整アーム

そんなわけで、実写と同じように、先端のアイドラホイールをずらして、テンション調整が出来るようなパーツを作りました。

 

写真のように、シャシーの内側から軸受けを接着し、アイドラホイールの軸を回転させてテンションを調整できるようにします。

ちなみに、回転幅の違う軸も何種類か作ってます(笑)

 

 

これで、履帯の張の調整も出来て、走行に関しては問題ありません

 

 

サスペンションはどうしましょう....

 

4.別パーツサスアームの取り付け

これまで、T34は何台も可動改造してきましたが、タミヤのT34はサス可動にしたことがありませんw

キットのシャシーにはサスアームが取り付けられた状態でモールドされてますので、それをサス可動にしようとすると、まずはキットのサスアームを全部切り取って、別にサスアームを作らないといけないので、作業が大変すぎ....

だったら、最初からサスアームが別パーツになってるドラゴンとかのキットを改造する方が楽です。

なので、わたしの過去のサス可動T34はドラゴンキットだけでした。

 

今回は、タミヤのキットに合わせて、サスアームを別パーツで造形し、初のタミヤT34のサス可動に挑戦してみました。

 

まずは、造形したサスアームのパーツと、ピアノ線トーションバーにするためのストッパーのハーツです。

本物のT34はトーションバーではないのですがw

まぁ、改造が楽なので、ピアノ線を使ったトーションバーサスにします。

 

そのトーションバーパーツを取り付けれるように、キットのサスアームをすべて切り取ります....

プラノコでカットして、ヤスリ掛けするのですが...

これが、思いっきり大変です....

タミヤのプラは固いので、小型のプラノコではほとんど切れません..

大型のプラノコで慎重に切っていきますが...

 

これをやる人は、手をケガしないように十分注意してください!!

内部の邪魔なモールドをニッパーと彫刻刀を駆使して削りますが、これも大変な作業です

ホントに怪我しますから、注意してください!!

 

サスアームをカットした後で、軸の穴を開けるのですが、穴の場所がわかり辛いので、穴あけ位置を決める治具も作ってみました(笑)

ちなみに、穴は2.9mm(3mmでも可)で開けます。

サスアームを差し込んだだけではグラつきますが、トーションバー用のピアノ線で内側に引っ張る様に固定すれば、転輪がグラついてハの字になることはないと思います。

今回、ピアノ線は0.4mmを使いました。

問題は、サスアームの角度をどのくらい下げた位置で固定するかですが...

上の写真位にすればちょっと強いくらいのトーションバーになります。

ただ、作りなれたわたしでも、何度か作り直して(曲げなおして)ちょうどよさそうな角度(強さ)になる様に試行錯誤しながら作ってます(笑)

 

キットが完成したときに丁度良い重さになって、車高もピッタリになればいいのですが、まずなりませんw

特に下だけでテスト走行する時には、下のようにサスアームが下がりすぎないように▲プラ棒とうで止めておくと良いです。

 

あとは、キットの転輪とかギヤボックスを付けて履帯を履かせれば下は完成ですが...

実は、

上の写真の作例は、サスアームの取り付け位置が微妙に違ってましたw

サスペンションアームをピアノ線で固定していくうち、左右のサスアームの軸が何本かずれていることに気が付きましたw

 

T34のサスアームの軸の位置(幅)は均等ではないのですよね、そのためにわざわざ穴開け用の治具まで作ったのですが、その治具を片側だけ前後反対に当てて印をつけて穴を開けたようですw

 

そんなわけで、

もう一台、サスアームをカットして、穴あけしなおすか....

と、思ったのですが...

 

あの作業は大変なので...

怪我しそうなので....

 

あんな大変な作業を2回もやるくらいなら....

 

シャシー下半分ごと設計して、造形してしまえば楽じゃん!!

 

と、

思いまして...

 

いえ、最近、よく手をケガするんですよ....歳ですかね~

 

 

作りましたw

ちゃんとスピーカー取付枠とか、電源スイッチ枠とか、磁石止めの穴とかつけました(笑)

これに、サスを付けて、ピアノ線トーションバーを付ければすぐにサス可動可能です!!

 

ここまで、キットのパーツは使ってませんw

 

足回りの完成ですw

 

そんなわけで、

「タミヤT34走行改造2024バージョン」はどこまでやるかで....

右から

●ギヤボックスと履帯だけ使用、シャシーはそのまま流用バージョン

●テンション調整可能にしたバージョン、ギヤボックスの下のモールド(でっぱり)は削った

●キットのシャーシを加工して、サス可動に改造したバージョン

●シャシーごと作ってしまったバージョン

です

 

2024.7.18

YouTubeにテスト走行ムービーを追加しました

走行車両は、シャシーを3Dプリンターで作ったバージョンを使ってます

まぁ、この状態では、タミヤ製と言っても使ってるのは転輪・起動輪パーツだけです(笑)

 

サスの効果を確認するために、速度は中・低速で動かしています

下だけでは軽かったので、途中で重り(電池)を載せてみましたw