入院時に待たされて

イライラした夫。



仕事前だったし、

しかも大変な現場だったので

申し訳ない気持ちがあった。

(母のゴリ押しで来たから)



夫が現場へ出発ぐらいの時間に

仕事前なのに

付き添ってくれたことへの

ありがとLINEを入れた。



そしたら

仕事の合間に


「どう?」


とか


「がんばって!」


とか

ちゃこちょこ

LINEをくれた。



本陣痛が始まって

これはもう朝までに産まれるかも

と思ったので

その旨をLINEすると、



ちょうど仕事終わりで

帰宅途中だった夫から


「病院むかうか?」


と。



昔の私なら

病院向かうか?

じゃねぇよ!

来いよ!

仕事終わったなら

即行来いよ!



っていう

きっつーい態度だったかもしれないけど、



今の私は

え?来てくれるの?

(そもそも来てくれると思ってない)

来ようと思ってくれたことがうれしい!

という感じ。



だから素直に、


「来てくれるなら心強いよ」


と返事する。



夫の仕事は

メンテナンスという名の

お掃除屋さんみたいなものなので



仕事終わりは大体汚い(←言い方)



「お風呂入ってから向かうね!」



とLINEをくれてから

実際の到着まで約1時間。



動けるうちに

分娩室に行っちゃいましょうと

移動したところだった。



当たり前のように

分娩室に通される夫。



私は驚いてしまった。



分娩室入って大丈夫?と。



だって夫は血とかダメだ。

気持ち悪くなっちゃう人だ。



あおい子を産む時、


「立ち会いなんて絶対無理」


と拒否していた人だ。



その時は悲しかったけど

本当に無理なことを押し付けられるのは

私だって嫌だし、

そんなことはしたくないし

されたくもないと思っていたので



分娩室の椅子に座った夫を

心底心配していた。

(まだ余裕ある←)



陣痛の合間に


外にも椅子あるよ

とか

部屋に行っててもいいよ

とか

無理に付き添わなくていいからね


と伝えるも



「大丈夫」


「ここにいる」



と分娩室から動かない夫。



だからと言って

何かする訳じゃない。



ただ分娩室の椅子に座って

黙ってそこにいるだけ。



たまに私と目が合うと


「大丈夫?」


と声をかけたり


モニターがずれて

アラームが鳴るのを

止めたりする程度。



でも私はそれでよかった。



特にやって欲しいこともなかったし

かけて欲しい言葉もなかったし



仕事終わりで

一番疲れてて眠い時なのに

来てくれたことがうれしかった。



後から聞いたんだが、

夫は夫で

ネットで予備知識を

入れていたらしい。



陣痛で苦しむ妻に

安易に言葉をかけないこと、

体に触れないこと。


お願いされたことだけを

ただやること。



そういう予備知識を

頭に入れとこうと

調べてくれたことも

ものすごくうれしかった。





そしていざ出産の時。



声を抑えきれず

呼吸も整えられず

付き添う方も辛かったと思う。



付き添い始めてからは

1時間半で産まれたけど、



すごく長く感じたはず。



でもそこにドン引かず


「あ!頭が見えた!」


「出てきた!」


「泣いた!!」


とシンプルな実況中継をしてて



出てきて

ちょっとキレイにしてもらった子が

私の胸の上におかれると



「顔が見えない」


とスマホのカメラを起動して

分娩台の周りをうろうろ。



しばらくして、

いちごちゃんは

私の胸の上から

夫の腕の中へ。



疲れ切っていた私は

分娩台の上でうつらうつら。



すると耳に入ってきたのは

カシャカシャカシャと

写真を撮る音。



何枚も何枚も撮って

そして

自宅であおい子を見てくれている母と

私の姉と

夫の母と夫の伯母に

すぐさまLINEしていた。



そして抱っこしながら

いちごちゃんを見つめ、



「かわいい...😍」


「あおい子はキレイ系だけど

 いちごはかわいい系だ」


とか親バカ炸裂で

すでにデレデレしててびっくり。



だってあおい子が産まれた時は


「宇宙人みたい」


「なんかよくわかんない」


「首すわってないから怖い」


と自ら抱っこしようとはしなかった。







もしかしたら、


そんなの惚気るようなことじゃなくて

普通のことだから!


と思う人がいるかもしれない。



だけど私にとっては

全然普通じゃなくて。



だって夫は

モラハラでエネハラで

パワハラでマタハラだった。



去年の2月には

関係が最悪だった。







妊娠中も、

分娩中も、

産後も、

大切にしてもらってると感じる。



私も、

あおい子も、

いちごちゃんも。



こんな写真が撮れることがうれしい。