我が子は冬生まれである。

 

実家のお風呂は快適だった。

祖母が脳出血で倒れた際に

バリアフリーにリフォームされており

出入り口は広いし

脱衣所も広いし

暖房もついている。

 

そんな恵まれた環境から

段差は多いし

扉は重いし

出入り口は狭いし

脱衣所も狭いし

何より寒い

という東京の自宅に戻って

一気にストレスを感じた。

 

まず子をどこで脱がして

どこで服を着せる?

浴室自体も狭いから

ベビーバスを置いたらドアを閉められない。

電気ストーブを持ってきたとして

脱衣所も結局狭いから

ドアを開けないと作業しづらい。

 

じゃあお風呂からリビングまで

子を湯冷めさせても仕方ないと

寒い廊下を通って行くのか。

 

いやだ。

 

そして考えた。

 

うちの浴槽蓋は2枚に分かれたものだ。

 

こういう感じのもの。

 

ここに子を乗せるしかない。

このフタの上にバスタオルをセットし

この上で脱がし

この上で着せるしかない。

 

子の重さで落ちたりしないか

何度も何度も確認、実行した。

 

なんとか無事沐浴を終えることができた。

子も湯冷めせず

すぐに服を着ることができた。

 

そして気づく。

自分がお風呂に入るときには

どうすればいいのか。

 

子どもから目を離すのがこわい。

お風呂に入っている間に

何かあったらどうしよう。

そんな不安にかられ

私が選択した方法は

子は厚着をして脱衣所に。

 

友人からもらったバウンサーに乗せて。

 

私はというと

浴室のドアを開けてシャワーのみ。

カラスの行水。

 

だんだん大丈夫なことがわかってくると

浴室のドアは開けたままだが

湯船に入る余裕もできてきた。

 

でもなんだか

お湯につかっても

全然休まらなかったのを覚えている。