私は日用品の買物に出ては

ちょっと一息と

カフェでお茶することがちょこちょこあった。

 

料理が元々得意じゃないし

できればやりたくない家事No.1。

ランチを外で取ることも多かった。

 

仕事しかしない夫。

こっちは家事も育児も仕事もやってんだ。

ちょっとランチ食べに行くぐらい

ちょっとお茶するぐらいいいだろうと

ストレス発散もひとつの目的だった。

 

あるお店で店員さんに

「何名様ですか?」と聞かれ

思わず人差し指を立てた。

 

すると店員さんは

私の胸の辺りに視線を落とし

「2名様ですね」と

笑顔で席に案内してくれた。

 

 

これがものすごくうれしかった。

 

 

結構どこのお店に行っても

抱っこひもの中の乳児を

ひとりとして扱ってくれる店員さんていなかった。

うっかり自分でもひとりです、と

表現してしまったように

まだお腹の中に子がいるような

まだ別々の個体になっていないような

そんな気さえしていた。

 

でもその店員さんは

ちゃんと私と子を別の人として

ひとりの人間として扱ってくれた。

 

この時やっと

子どもが産まれてきてくれたこととか

自分とは違うひとつの命が

ここにはあるんだということを

改めて自覚した気がする。

 

赤ちゃんだって

ひとりはひとり。

人間だもの。

あおい

 

なんつって。