長期的な没落が決まっている日本では、

子どもは親より豊かになれないことも決まっている。

中には例外もあるかもしれないが、それは宝くじに当たる人のように滅多にいない。

 

アメリカンドリームの体現者だって、ほとんどいないからこそのドリームだ。

年賀ハガキの場合でも分かるが、切手さえもなかなか当たらないのがふつうだ。

アメリカ人の大半だって貧乏人だ。だからアメリカは貧困大国とも言われる。

 

戦後、高度成長の波に乗ってルンルンに生きてきた世代にとっては、

世の中や自分の将来が、今より豊かにならないということは信じられない。

今より貧しくなって生活水準が下がってしまうことを、信じたくない。

 

高度成長期に、親も知らず知らずのうちに膨らませていた資産を相続して、

高級外車を乗り回しているラッキーな子孫も、たまには居る。

けれど、それは長続きしないのは言うまでもない。

 

この頃、経済が外国に負けているという実態も次々に明らかになってきた。

いろいろな輸入食材も強い外国に買い負けて、それが物価を更に押し上げる。

たこ焼きに入っているタコさえ買い負けて、タコの替わりにチキンが登場したとか!

 

日本が貧困への道を着実に歩んでいるという事実は、はや子どもの給食にも現れた。

信じられないことだが、子どもの毎日の給食の中身がずいぶん淋しくなっている。

なんと量までも減らされて、文科省が定めるカロリーに達しないこともあるという。

 

東京の億越えのマンションも、日本人はなかなか買えない。

中国人や台湾人の金持ちが資産を増やすため、転売用で買っているのがほとんどだ。

ふつうの日本人は、精一杯がんばっても中古マンションに手が届くかどうかだ。

 

もうこうなればなったで、日本国民はお金がもたらす幸せをあきらめるのが勝ちだ。

意外に人間はしぶとくできていて、新しい不幸な事態に順応するようにできている。

スーパーの特売の刺身を、ひと月ぶりに食すことを夢見るようにもなれる。

 

そして外国の金持ちのご一行様を、腰を低くして精一杯の笑顔でもてなし、

少しでも多く日本にお金を落としてもらうよう、がんばろうじゃないか!

そうすれば、”クールジャパン”の看板も維持できるかもしれないね。

 

親より豊かになれなくても、それは幸せになれないということじゃないよ (^_-)-☆