スポーツジムに、会員のアンケート結果が掲示されていた。
「ティッシュペーパーで頭を拭いていた人がいた。マナーの悪さを感じた…云々」
いやはや、よく見ている人たちがいるもんだ!うかつなことはできないな。
確かにスポーツジムでは、風呂や脱衣所でマナーの悪さを感じることが時々ある。
いい歳をした老人が何も言わず、ぼくの目の前で腕を突き出して自分の荷物を取る。
そんな時は直前に、多くの人は「ごめん」とか「すみません」と言うはずなんだが。
逆にマナーが良すぎて、ぶつかりそうになった時、申しわけないほど謝る人もいる。
特急電車で幼児が大声で泣いていた。泣き方から、どうも発達障害の子らしかった。
障害があろうとなかろうと、一時子どもをデッキに移すべきだが、親は平気の平左。
対応は義務ではないが、親の子どもへの養育態度にもマナーの善し悪しを感じる。
注意すると「差別だ!」と言われそうだから、乗客はみなずっと我慢し続けていた。
車いすに乗った障がい者の男が、バスに乗ろうとしていた。
バス運転手は乗車口に短い板を渡して、額に汗しながら彼を乗り込ませた。
が、彼は「ありがとう」の一言も言わなかった。当然の業務だと言わんばかり。
貧乏だろうなと思われる人たちほど、降車時に運転手に「ありがとう」と言うが…。
障がいに対する支援は義務になっている。が、礼するくらいのマナーはあるはずだ。
日々の生活の中で、他人のマナーが悪いなと思ったり、逆に良いなと思ったり…。
マナーってそもそも何なんだと思う。良いマナーを身につけることは義務ではない。
法律では決められない掟を、社会的に対人関係の常識として作られたものなのか?
そして社会的に作られているものだからこそ、時代によってマナーの中身は変わる。
例えば、立ちションベンなんか昔は当たり前だったが、今は忌むべきものとされる。
ひと昔前は、猛暑だったら男は上半身裸でも許されたが、今では軽犯罪並みになる。
昔はタバコの煙に目くじらを立てる人はほとんどなかったが、今は毒ガス扱いだ。
日本はまだ人口過密だから、マナーとして要求される事柄はどんどん増えていく。
又、過度に他者のマナー違反を感じるようになり、違反者に攻撃的になっている。
家庭内でもマナーが強く要求されるようになり、とりわけお父さんが批判される。
例えばあるあるだが、お父さんはよく女房子どもたちから「臭い!」と言われる。
お父さんの発する体臭そのものが、まるでマナー違反であるかのように。
でも、遠慮のかけらもなくお父さんの面前でそう言うことこそが、マナー違反では?
マナー違反をよく批判されるお父さん、ニコニコしてないで、たまには逆襲したら。



