昭和は、若者が車に夢を持っていた。

あのケンとメリーのスカイラインのCMを覚えている人は?もうお年寄りか…。

スカGやフェアレディーに乗るのは、憧れだったなあ。

 

トヨタ2000GTは、全く手が届かなかった。

マツダのロータリークーペ、トヨタやホンダのS800も憧れだったなあ。

金持ちじゃなかった者は、サニーとかカローラのクーペに乗ってたかな…

しかも中古で(笑)

 

とにかく、若者には憧れの車があったんだ。

少年たちは、東京モーターショーに行って会場を走り回っていた。

車の方も、年々馬力が上がりスピードが出るようになっていた。

 

年頃になれば、服もバシッと決めて彼女をドライブに誘ったもんだ。

ユーミンとかハイファイセットとかの曲をかけて、

彼女にドライビングをほめられたら、更にアクセルを踏み込んだもんだ。

 

やっぱりウサギ小屋に住んではいたけど、心は錦。

鼻歌交じりに車をせっせと磨きながら、次のデート場所を考えていた。

先立つものは、少なかったが。

 

平成・令和の若者は、車に夢を持たない。

ステイタスの基準も上がって、

新車のポルシェかフェラーリに乗っていないと、納得してもらえない。

 

今女の子は、いい車を乗り回している男に感心しないし関心もない。

高級車は、どうせ株で儲けたあぶく銭で買ったんだ…と思っている。

確かにそうだろう。

 

トヨタの前社長豊田章男の危機感はずっと続いている。

平成・令和の若者は車に夢を持たないし、乗らないし買わない。

平成・令和の若者は”コスパ”を最優先する。確かに車は全く割に合わない。

 

「しょうわかよ~」で、戦後昭和世代は今よくバカにされる。

でも、戦後昭和世代には車にも夢があって、バカなこともたくさんできた。

無駄なこともたくさんした。

平成や令和の若者は、セクハラの当事者になることを怖れ、恋もままならない。

 

将来の先細る年金を心配して、しっかり貯金ばかりしているうちに、

若者もあっという間に齢とるよ。

自分の青春時代を振り返った時、車はなくてもいいけど、

バカなことをして、無駄なこともして、いい想い出が残るといいね。