おぢさんのライフル射撃日記

おぢさんのライフル射撃日記

50m標的射撃についてときどき書きます

札幌在住
定年間近かで何か趣味を…と一念発起。
若いときにやっていたライフル射撃を再開することにしました。
ロートルが50mでスモールボアライフル3姿勢に励みます。
銃はワルサーKK200

ども、おぢさんです。

時はながれます。
そして流行もまた変わっていきます。

おぢさんが昔銃を撃っていた頃には、木製ストックに新型の角形アクションのアンシュッツの20××シリーズが出たばかりで、ショートバレル+スリーブというのが流行ってました。
ライフリングで弾に必要な回転数を与えれば、命中精度にはそれより長い銃身部分は必要ないので、少しでも銃身を短くして弾離れをよくしようというような話だったと思います。
ちょっとずんぐりしたシルエットの銃でしたね。



スリーブもいろいろ売っていて、ヤンキー車のマフラーみたいな太いスリーブ付けている人もいました。
空洞が大きいためなのか、撃つと「カポーン」と銭湯でケロリンの黄色いオケを使ったような音が出てました。

今はすっかりショートバレルは見なくなりましたね。
最近は通常の長さのバレルの先に、さらにスリーブをつけて照準距離を延ばすのが主流みたいですね。
昔のショートバレルはなんだったんでしょうか。
思ったほど当たらなかった?もっと違う理論が出てきた?

長い銃を使っているのを見ると、なんだか強そうだしカッコイイですね。
私もすぐに流行りに飛びつきました。
フロントとリアのサイト間距離が伸びると、焦点距離が伸びるので老眼でも標的が狙いやすくなると聞きます。
でも、どれくらい伸ばしたら効果があるのか、そもそも効果がないのか…。
老眼の高齢者シューターが増えて、ロングバレルによる照準効果が出るようになって、ショートバレルの流行が終わったんですかねえ。
ま、私が射撃を再開するくらいですから、ロートルばかりになっていくのかなあ。

でも銃身が長くなると、銃を止めるのにさらに精度が要求されるんじゃないでしょうか。
筋トレも必要なのでは?
スリーブの有無が点数に決定的な要素になるのかならないのか…まあ、私は見た目のカッコ良さだけで付けてるわけですが。


前置きが長くなりました(おじさんは昔語りが長いんです)が、スリーブの話です。

私はSE(ドイツの銃砲店の自社ブランド?)から出ている長短2種類のうち、短いほうのスリーブを使っています。
銃身に取り付ける基部金具を銃身の直径によって選択するもので、ノギスで直径を測って、自分の銃身に適合するものを注文しました。


照準距離や焦点距離を伸ばすことが目的であれば、長いほど有利だと思うので、もっと長い物にしてもいいのかもしれません。
ただ、長くなるとバイブレーションが問題になるため、振動を減衰する装置が追加されたりした商品もありますよね。
どちらにしても、どれくらいの距離が自分にとって適切なのかを確認するためには、例えば1センチづつずらしながら着弾を確認していく…といった遠大な作業が必要となると思います。
とてもそんな事はできないので適当にフロントサイトの位置を決めていますが、まあ、これくらいの長さのスリーブだという時点で、ほとんど効能はなくカッコだけのシロモノだということになるかもしれませんね。

で、その効果のほども疑わしい、見栄えだけのスリーブ(笑)ですが、掃除のときには毎回はずしています。


理由は、着弾に影響があると言われる銃口(クラウン)の掃除ができないからです。
スリーブも、内側はなるべくツルツルのほうがいい(ガスがスムーズに排出されるから?)とのことですので、このあたりをきれいに掃除しようとすると、付けたままでは難しいですからね。
周囲には、照準軸線がずれるのでスリーブをはずさないという人と、掃除のために毎回はずす人がいます。
私の場合は、そもそもスリーブ付きだと銃がケースに収まらないのではずしています。
基部金具とのスリーブの接続は、ちゃんとずれないように出っ張りがついているので、取り外しても毎回同じ位置にセットすることができます。

まあ、毎回0.1ミリくらいずれてるのかなあ。
でも、毎回取り外す前後のサイトだって、毎回0.1ミリくらい前後位置が違うかもしれないし、自分で用意している紙標的のセンターペーパーだって、毎回微妙に貼る位置がずれているかもしれません。
そもそも私はそれほど精密に撃てているのか…という根本的な問題もあります。(ソレヲ イッタラ オシマイヨ)
ということは、スリーブの取り外しにはそれほど気を使わなくてもいいというような気がします。


銃身の長短、スリーブの有無、着脱…どれをとっても「これならあたる」という決定打がないように思います。
要するになんでもいいって事なんですかね。
ハイサイトブロックのように、あるとないとで全然撃ちやすさが違うという必須のパーツもあります。
でも、シングルステージのトリガーとか透明なフロントグローブとか、効果の程がよくわからない(怪しげな…なんて言っちゃダメですよね)パーツは数多くあります。
私なんかは素の銃で撃っても点数変わらない気がしますが、なんのかんの言いながらいろいろ買っています。
メーカーの思惑にまんまとのせられているような気もしないではありませんが、みんなが使っているパーツだと安心できるし、自分の物欲も満たされているのでノープロブレムです。
「鰯の頭も信心から」というところでしょうか。
(イワシにしてはどのパーツも高いなあ)
 

ども、おぢさんです。
暑くて寝不足気味です。

12月に射撃を再開し、3月から6月の遠征までに5回の大会に参加して、この半年はあっという間に過ぎました。
撃ち方を思い出しながら平行して大会参加という、あまりオススメできないやり方でここまできましたが、7月8月は大会がないので、ここらでじっくり練習をします。

 

【分析と対策】


で、7月の振り返りです。
7月は各週末に1回づつ練習の枠があり、4回の練習ができました。
(素晴らしい!やはり射撃場はこうでなくちゃ。)

射撃を再開してから一定期間が過ぎて、問題点が明らかになってきました。
それはやはり加齢による老化ということです。
(ちょっとショックですが、まあ、当たり前の話ですよね。)

特に射撃に重要な要素である目の衰えは顕著です。
もともと乱視もあり、若い時には度なしで乱視だけのレンズを入れたクノブロッホの射撃用メガネを使っていました。


今はレンズをリアサイトに取り付けています。
もちろん老眼のですが。



それでも、着弾確認のために監的スコープを見ようとすると、どのように調整してもよく見えません。
伊勢原で電的を撃ったときには、スコープの問題はなかったのですが、手元の着弾モニターの下に表示されている残時間の表示がよく見えませんでした。
若いときに、隣で撃っていたおじさま達が「標的も見えないが、手元の弾も見えない」などと言っていましたが、まさにその意味がよく分かるようになりました。(苦笑)
ま、伊勢原でもサイトの交換などの銃のセッティングのときに老眼鏡かけているのは私くらいのものでしたけど。

さて、グダグダと語ってきましたが、文句を言っても若返るわけでもないので、若い時と同じようにはできないという前提で、老眼でもちゃんと撃つことを考える必要があります。

で対策ですが…

・老眼でピントが合うのに時間がかかるので、いつまでも標的を見ていてファーストチャンスを逃す
 →サイトを覗く前にしっかり姿勢を作り、見る時間を最短で済ませるようにする

これを実現するために7月の4回の練習に行きました。

【実際の練習】

練習では2つの点を意識して練習しました。

(姿勢の変更)
  長時間安定してリング内に標的を保ち続けることができる姿勢にするため、長年ついた変なクセをいったんリセットする。
  最もスタンダートな姿勢からやり直しつつ、重心のブレや体各部の変な筋緊張の有無をじっくり観察する。

(リズムの変更)
  安易にチークしてリアピープを覗くのではなく、最終アプローチまでは体の動きに任せ、最後に短時間で標的を確認してから撃発する。

 


Sばかりやっていると他の姿勢がおろそかになってしまうので、毎回の練習ではまずはKとPのどちらかを20発くらい撃って忘れないようにしてから、残りの時間はじっくりとSの姿勢構築に時間を割きました。

メインは内的姿勢の確認なので、据銃や空撃ちを多めにしつつ、どのような状態で撃つとどのような着弾をするのかを確認しながら姿勢やリズムの最適解がどこにあるのかを探っていきました。
4回の練習で急にバシバシあたるようになったりはしませんが、方向性はこれでいいと思える感じです。
今後も継続してこの方向で練習をして、コツをつかんでいきたいと思います。

射撃は何か改善したからと言って、意識してその動作をしているうちはすぐに結果は出ません。
でも、7、8月は大会がないので、KとPは撃ち方を忘れないように保ち続けつつ、Sは今の自分に合った撃ち方を見つける作業を続けます。
あとは早く自動化したいですね。
 

ども、おぢさんです。

射撃を再開して約半年で15回くらい撃ちました。
最初は姿勢の保持もままならない感じでしたが、だんだん昔の撃ち方を思い出してきて、点数もじりじりと戻りつつあります。

射場が使えるときにはできるだけ練習するようにしていますが、好きな時にじっくり撃てるわけではない中で、久しぶりの射撃を無我夢中で楽しんできましたが、右手のグリップがなんとなくしっくりこない事に気付きました。
いろいろ考えてみると、トリガーの位置が良くないので人差し指がリラックスできず、グリップもそれに引きずられる感じだということが分かりました。

トリガーはワルサー特有のボール状のトリガーを、ブレード部分だけバウの弓形に取り換えた物を使っていました。


 

ワルサーKK200は、バウのエアのようにトリガー基部のレールが左右に2本あります。
これによりトリガー位置変更の自由度が増しているのですが、なんとなくしっくりしません。
グリップの位置を変えることで指とトリガーの位置関係を修正するという方法もありますが、そもそもグリップの前後左右位置は右肩や右腕との関係から決定されているので、現在の位置がベストです。
そのベストな位置のグリップを自然な感じで握り、さらに人差し指を自然に前に出したところにトリガーがある…という状態を再現するために、グリップもトリガーもいろいろ調整できるようになっているわけです。
なので、道具に自分を合わせるのではなく、ニンゲンサマのほうに銃を合わせるべきですよね。

で、その自然な位置でトリガーを引こうとすると、2本のトリガーレールの真ん中にトリガーがあったほうがいいみたいです。
そこでトリガーを以前買ってあったMEC社製の「スタートライン」に交換しました。
これは基部が横にオフセットされていて、レールの直下ではなくずれた位置にトリガーがくるようになっています。
また、上下方向の移動量もけっこう多いです。


トリガーブレードの幅も細くてカーブも私の好みだったので、これに替えてからトリガー位置が適切になり、指がリラックスした状態で素直に引けるようになりました。
SBはエアよりも距離があるので、ほんの小さなトリガーのミスも点数に大きく影響がでます。
なのでエア以上にトリガーには気をつかうべきなので、この変更は良かったと思います。

また、Sで構えた時にグリップがジャケットの胸のあたりに触れるような感じだったので、グリップの裏側をカットしました。
これも今の新しい銃では最初からカットされてますよね。
かなり硬い合板ブロックですが、ノコで切ったり彫刻刀を使ったり、粗いヤスリでゴリゴリやったりして改造しました。

1点1点の積み重ねが大事ですので、点数に直結するスムーズなトリガリングの実現は重要です。
右手まわりがずいぶんと改善されて、気持ちよくグリップできるようになりました。

 

ども、おぢさんです。
大人の遠足に行ってきました。
「第54回東日本スポーツ射撃競技選手権大会 in 伊勢原」


しばらくぶりの遠征だったので、備忘録的に行程を振り返ってみます。


【荷物】
普段は車で射場に行くので、銃はハードケースに入れています。
今回のように乗り物を変えながらの長距離移動ですと、銃をぶつけたり衝撃が加わる可能性も高くなるのでハードケースのほうが安心なのですが、移動時の持ち運びやすやを考えてセミハードケースにしました。
そのかわり、飛行機に載せるときには専用の保管箱を用意してもらいました。

装備品も、他の今どきの選手と同じように、大きめのスーツケース1つにまとめて持ち運ぶことにしました。
電的になったことで、監的スコープの運搬がなくなったのが大きいですね。
レンズの破損に気を使うし三脚は重いし。
ま、エアと違ってニーリングロールは十分重くて場所をとりますが。
もちろん飛行機は重量オーバーで超過料金でした。

荷物を少しでも減らすのと、オイルの持ち運びの難しさを考え、クリーニングキット一式は持って行きませんでした。
放置しても1日ですからね、家に帰ってからゆっくりクリーニングをしました。
屋外だったので少し念入りに掃除しました。


【移動】
今回のルートとしては…
 羽田空港 → リムジンバスで本厚木まで
 本厚木でレンタカーに乗り換え
 ホテル、射場間の移動はレンタカー
…という感じでした。

射撃は荷物が多く、射場はだいたい山奥にあるので、車なしでは移動できません。
かといって羽田空港からレンタカーで都内を運転するというのも、田舎者にはハードルが高いです。
今回はリムジンバスで都心部をパスして郊外までいっきに移動して、そこでレンタカーを借りることにしました。
マイカーで移動できる本州の選手が少しうらやましいです。


【電子標的】
射撃に復帰した目標のひとつである電的をついに撃ちました。
とっても普通で、違和感なく撃つことができました。
監的スコープを見なくていいので、姿勢を崩さずに撃ち続けることができるのはいいですね。
点数が見えてしまい、つい頭で計算してしまうのは慣れが必要かもしれません。

本射になってKを撃ち終えたところで「射場長!」とコールして、射座にやってきた審判員に「電的初めてで使い方が分かりません。切り替えはどのボタンを押せばいいですか?」
と聞いていたら、後ろで見ていた北海道から一緒に遠征に行った人たちが苦笑していました。
恥ずかしいけどしょうがないですからね。フンス!
もうこれで次回からは大丈夫です。


【試合】
で試合ですが…

94  88  95  97  73  77    

で524点でした。

30年ぶりの遠征で、慣れない屋外での射撃だったので、日差しが強く…はなく雨で標的は良く見えました。
北海道人にはつらい気温が高く…とっても快適な温度でした。
経験の少ない風に悩まされ…シトシト雨で無風でした。

ということで、言い訳の原因にできる要素は全くありませんでした。
クヤシー!


【分析】
KとPはおおむね姿勢が出来てきたように思います。
KとPでは20点引き(2姿勢で380点ってことね)を当面の目標にしています。
Kで後半姿勢がずれて点数を落としましたが、しっかりと姿勢のチェックをして撃っていくことで、この目標は次には達成できそうです。
Pはもともと苦手にしていますが、伸ばしてもあと1~2点かなあと思っています。


一番の問題はSですね。
老眼で標的が良く見えない中で、じっくり見ているうちにファーストチャンスを逃すというのを繰り返しています。
KとPは比較的標的上での滞留時間が長いので、目の焦点が合うまで待ってから撃てるので、昔とあまり変わらない撃ち方をしています。
Sは、KとP違って若い時のままの撃ち方ではダメみたいですね。
目の焦点が合うまで構えていられるような姿勢を改めて構築するなど、年齢に見合った撃ち方が必要なようです。
ここまで試合に追われて基本的な練習が足りないまま来てしまいましたが、しばらくはSで9点圏で確実に撃てるように、根本的な対策をしていきたいと思います。
Sは20発で20点引き(各シリーズ90点で180点)を目標にして、KPでの20点引きと合わせて3姿勢合計で560点を撃ちたいです。


【総括】
大会に出ている選手は皆さん20~30代の若い人ばかりで、大会役員や監督さんたちでも私より若いくらいでした。
昔はもっと40代や50代の選手もいたと思うのですが、すっかり様変わりしてしまったんですかねえ。
さすがに還暦あたりで撃っている人はほとんどいないので、ほとんど1人マスターズという感じでした。
やや場違いかなあとも思いましたが、まあ、私自身はとっても楽しかったです。
30年ぶりの遠征はとても刺激的で、今後具体的にやるべき事がはっきりしたので、やっぱり行ってよかったです。
家族にはもちろん「東京バナナ」をおみやげに買いました。

家に帰って、参加証シールを貼りました。
昔射撃をやっていたときの、第20回、24回、25回の東日本選手権のシールがありました。
今回は54回ですので29年ぶりということだったんですね。
シールはどれも90年代のものばかりですが、新たに2024年のシールを追加しました。
長く止まった歯車がまた動き出した感じです。

いつまで撃てるか分かりませんが、年に1度は遠征してみたいです。
来年の東日本もぜひ出たいと思っています。

 

ども、おぢさんです。
久々の遠征で、遠足前の小学生みたいにうかれています。


遠征の準備は結構前から進めていました。
特に航空券の購入ですね。

飛行機は早めに予約すると安くなります。
一方、あまり早いとその日に休みがとれるかがはっきりしません。
飛行機の予約時期を見定めるのが難しかったです。

また、銃を持って飛行機で移動するためには「銃器保管箱」が必要です。
金属の運搬用ケースですが、どの空港にもたくさん用意してあるわけではないので、事前の利用申し出が必要です。

 「銃砲刀剣箱(ケース内寸:137×22×23cm)」
 「銃弾・装弾箱」5㎏まで


今回はANAを使いましたが、まずはメールで事前申し込み方法を問い合わせたところ、指定の電話番号に電話で予約をするようとのことでした。

一般的なお客様窓口ですが、20秒ごとに10円かかる電話で、このような窓口ではよくあるように、いつまでもBGMがかかっていて繋がりません。
10分くらいかかってやっと繋がりましたが、箱を借りたいと用件を伝えると途中で3回も担当者が変わり、結局用件がすむまでに30分以上の通話時間となりました。
聞かれたのは「刀かライフルか?」「何丁か?」「弾は何キロか?」というレベルで、大半がBGM聞きながらの待ち時間でした。
必要な事だとは思うのですが、この程度の中身ならメールで対応してほしいところです。
ちょっとモヤモヤが残りました。

ホテルもレンタカーも予約しました。
大荷物です。

 

気温は31℃、時々雨みたいです。

北海道人にはつらい気候だなあ。

では、行ってきます。