お二人は共働きでお子様はおられません
この夫婦は、喧嘩ばかりしておられました
片方の配偶者が、大変我が儘で手に負えない状態でした
何でも一番でないと気が済まない
相手の配偶者に命令ばかりし、自分は動かない
少しだけ自分の方が給料が多い為、
誰に食わせて貰ってるんだと罵る
…
二人の入籍につきましては、双方の親が大反対だった為、十年前に家出同然の暮らしとなりました
本来なら、二人力を合わせ、お互い助け合い、思いやりの心を持たなければいけませんでした
それに我が儘な配偶者は気付けなかったのです
その日もいつもの様に配偶者を罵り、バカにし、偉そうな態度を取っていました
少しでも自分に逆らうなら、こいつを一晩中でも罵倒してやろうと考えていました
仕事から疲れて帰って来た配偶者を、
食事前にも関わらず罵り始めます
すると、いつもは言い合いになるのに、
この日は一言も言い返す事なく、配偶者は自宅を出ていったのです
フッ どうせ直ぐに帰ってくる
あいつが帰る所はこの家だけだからね
我が儘な配偶者はそう高を括っていました
その夜、配偶者は帰って来ませんでした
次の日も次の日も帰って来ませんでした
あいつ!、私に逆らう気か!
この配偶者は、相手の我が儘を限界まで我慢して、とうとう耐えられなくなり、実家へ帰ってしまったのです
電話、メールには一切出なくなった配偶者
荷物も着替えもそのままでした
それから何ヵ月かしたある日
離婚をして、一人になった自分がいた
朝日を部屋の中へ入れたり、お花の水やり、そして朝食作り
仕事で遅く帰っても、必ず食事と笑顔が迎えてくれた
温かなお湯が入ったお風呂、きれいに畳んであるパジャマ
どんなに罵倒しても、耐えながらずっと笑顔だった配偶者
後で聞いた話ですが、配偶者は泣きながら実家へ帰り、両親に謝罪し家に入れてもらったそうです
いつも側にいてくれたから気づかなかった。
居なくなって初めて家が広い事に気付いた
朝が来てもカーテンを開けないと、部屋が暗い事に気付いた
初めて一緒に暮らせた時の喜びが、走馬灯の様にすり抜ける…
これから自分は一人なんだ
どうしてもっと配偶者を大切に出来なかったのだろう…
どうして、ありがとうが言えなかったのだろう…
どうして家に居てくれた事に感謝出来なかったのだろう…
…
皆様、大切な物(者)は、無くさないと気付けない場合があります
でも、無くしてからでは遅いのです
取り返しがつかなくなってからでは遅いのです
配偶者や恋人に対して、我が儘をぶつけ続けていないか?
人を思いやる気持ちが薄れていないか?
一度、ご自分を振り返ってみるのもいいかも知れませんね…