いつも実家へ帰りますと





趣味のカメラを眺めたり 磨いたり
後は


九美子 見てごらん
このレンズはね…
シャッターを切る時の音がね…
これは苦労をして手に入れたんだよ…
…
(^-^;)
まるで大切な玩具を触っている少年の様に 優しい顔でライカに夢中の父
痴呆の母の介護や家事でクタクタのはずなのに 父は一言も愚痴を言いません
というより 私は小さい時から 父が不平不満を口にした所を見たことが無いのです
私の人生の先生であり
私が一生の時間を費やしても越える事の出来ない人
出来る事なら 私の次の人生も 今の父の元に生まれたい
…
貧乏な家庭に生まれ
25才で両親を亡くし
大変わがままな女性を 妻とし 大切に添え遂げる父
私が出来る父への恩返しは 父がいつかいなくなってしまった時 このライカを 大切に守っていく事
一つ一つ 手に取り
磨いてあげる事
出来る事なら ずっと長生きして欲しい
生まれたての私を ずっと守ってきてくれたのは 父だけでしたから…
これから私はその恩返しがしたい