「円安」だそうです。

  1ドル156円。

  経済音痴の私はそれがどれほど大変なことか、よく理解していません。

 

  1ドルを買おうとすると156円必要で、ドル建ての人は1ドルを円に交換

 すると156円戻ってくる。。。

  だから、海外旅行をするとなると、円からドルに交換すると円が多く必要に

 なる。

  でも、ドル建ての人は1ドルで多くの円に交換できるから、日本に来やすい。

  って、これくらいしか分かりません。

 

  日本はドル建ての輸出で成り立っているので、円安の方が日本円に換算した

 場合は儲かる?

  以前は「円高、円高」って騒いでいませんでしたか。

  「円安」ならいいいのでは。。。

  極端な「円安」は、「円」に信用がないということになるのかしら。。。

 

  三崎皓子は内閣総理大臣に就任した。

  その直後、東京荒川の氾濫が近いことを知る。

  そのため、東京外国為替市場で「円」が売られ、円安になる。

  それに伴って、株が売られ、暴落の危機を迎える。

 

  上記のような経済音痴の私には、難しいと思ったのですが、為替や株価がいか

 に社会に結びついているかがうかがい知れました。

  それは社会だけでなく政治にもです。

  社会、政治、経済は密接に結びついているんですね。

 

  でも、それでも株を買ったり為替をしたりしようとは思いません。

  分からないから手が出せないというのがあります。

 

  日本人が投資をあまりしないのは私のような人間が多いからではないで

 しょうか。

  日本には元々「金儲けは意地汚い。こつこつ貯めるのが美徳」という考え

 があります。

  それでもこれからは子どものうちから金融知識の教育が必要となるでしょう。

 

 

 

 

   

 

  これほど、付箋を貼って読んだ本はありません。

  「安楽死」

  治る見込みのない病気で、身体的苦痛がある人に安全で楽な死を与える。

  はずだったのですが。

 

  現在、世界で最も安楽死を認める上で進んでいる国は、カナダです。

  そのカナダや他の安楽死を認めている国で起こっていることを、具体的な事案

 を交えて紹介しています。

 

  治療がむずかいしい患者に医師が安楽死を勧める。

  治療の要求をするより安楽死の方が認められやすい。

  老人や障害者などは安楽死が認められやすい。

 

  「死にたい」といった人は全員安楽死を認める、といった勢いです。

  極端ですが。

 

  老夫婦がお互い一緒に死にたいと安楽死を求める姿に、昔観た「太陽は夜も

 輝く」という映画を思い出しました。

  いつも一緒にいた老夫婦がともに手をとり身を投げる。

  今はともに安楽死を迎える。

 

  医師は治療をするのではなく患者に死を与える。

  「ヒポクラテスの誓い」はどこにいったのでしょうか。

    

  キリスト教カトリックは自殺を禁じていました。

  自殺した人には葬儀もださなかったほどです。

 

  私は、安楽死には反対しません。

  しかし、その運用には細心の注意払うべきだと思います。

 

  いくら議論してもし尽くされないものだと思います。

 

 

  雫井脩介氏のミステリー。

  さすが。

  という感じです。

 

  幼児連続殺人事件が起こる。

  「バットマン」と名乗る人物からメッセージが届く。

  巻島刑事はあることを思いつく。

  それはテレビに出演して、「バットマン」に呼びかける、というものだった。

  テレビのニュース番組は視聴率競争。

  巻島が出演したニュース番組のライバル番組では、他の刑事がある行動を取る。

  そして、ついに「バットマン」からの手紙が。

 

  マスコミの影響力の強さ、恐ろしさ、も伝えています。

  殺人事件という重大事件ながら、それを見ている視聴者は、番組に出ている

 巻島個人に興味を引かれたり、テレビ局内では視聴率競争だったり、と事件以外

 が生々しいです。

 

  「劇場型犯罪」という言葉はありますが、巻島が作り出したのは「劇場型捜査」

  

  テレビの影響力の強さを使っての捜査です。

  テレビの影響力は今はユーチューブなどがあり下がってきているように思いま

 すが、この本が書かれた当時(2004年頃)は大きかったです。

  みのもんたさんがテレビで「納豆が健康にいいい」と言えばスーパーで納豆が

 売り切れる、という具合です。

 

  話は少しそれますが、テレビの影響と言えば、「戦争は女の顔をしていない」の

 著者スヴェトラーナ・アレクシエーヴィッチさんがロシアのウクライナ侵攻が始

 まったとき、新聞のインタビューに応じていて、テレビによるプロパガンダの大

 きさを語っていました。

 

  特にお年寄りなどはテレビを見る機会が多いです。

  その影響は計り知れません。

  ほとんど洗脳のような感じです。

 

  私も気をつけないと。

  私の場合テレビというよりユーチューブですがw。

 

  

 

  万城目学氏はずっと気になっていた作家さんです。

  ですが、何故か手に取る機会がなく、というか、なんとなく文体が若い感じ

 がして、なかなか手が出せずにいました。

  しかし、今回直木賞を受賞したということもあり、読んでみました。

 

  やっぱり、若い。

  文章も内容も。

  ご本人の実年齢はそんなに若くないんですが(←失礼w)。

 

  ひょなんことから野球チームに入れられた主人公。

  八月の暑い中、早朝に野球をするという。

  どういう人が集まるのかも、そもそも人数が揃うのかも分からない。

  なのに、どういうわけかどこからか現れてなんとなく人数が揃い、野球が

 始まる。

  そしてそのメンバーは、在りし日の名選手に似ている。

  一試合雨で順延。

  その後彼らは現れるのか。。。

 

  「青春感動作」と、ありますから、青春小説なのでしょう。

  でも、そこにはかつての戦争でその青春を散らした人々の面影が。

  往年の野球好きなら分かるだろう人物も出てきます。

  私は分かりましたよ。しっかりw

 

  八月は日本人にとって意味のある月です。

  核爆弾の投下。終戦。そしてお盆の時期。

  お盆にはご先祖の魂が帰ってくると言われています。

 

  そんな月に青春を途中終了させられた魂が帰ってきてもおかしくありません。

  八月の晩夏の暑さと、京都というちょっと不思議な土地の組み合わせがなん

 とも言えず際立っています。

  「御所」という言葉にもそれが表れていて、東北暮らしの私にはそれも新鮮

 でした。

 

  初めはちょっと引きながら読んでいたんですが、最後はすがすがしかったです。

 

  

  

 

 

  お楽しみの落語です。

  今回もまたいつもの三人衆です。

 

  最初はおなじみ「携帯電話の電源は切りましょうコント」です。

  「文七元結」をモデルに携帯電話を鳴らしてしまったがために、身投げしよ

 うとする男を助けますw。

 

  開口一番は三遊亭兼好師匠のお弟子さん、三遊亭けろよんさん。

  お題は「子ほめ」。

  なかなかでしたよ。これからだ。がんばれ!

 

  そして、柳家喬太郎師匠の創作落語「社食の恩返し」

  社食が閉鎖になることになった。

  いつも食べに来ていた社員が、社食のおばちゃんを自分たちの作った食事に

 招待するというもの。

  さすが、創作落語の喬太郎師匠です。

  それにしても喬太郎師匠、膝が辛そうですね。

 

  中入り後は、三遊亭歌武蔵師匠の「一文笛」。

  ほとんど聞いたことのないお題でした。

  人間国宝の桂米朝師匠の作だそうです。

  そうすると元々は上方落語なのでしょう。

  スリが改心して自分の指を切り落とす。。。

  最後の落ちが秀逸ですね。

 

  トリは三遊亭兼好師匠の「崇徳院」

  定番のお題です。

  ですが、兼好師匠が演じると、噺もしかりですが、顔芸がすばらしい。

  恋煩いの若旦那と熊さんの掛け合いや、顔の作りがおかしいです。

 

  ああ、楽しかった!