アセンションするきっかけとしてご病気を経験されたということ、これは決して恥ずかしいことではありません。アセンションはいわば苦労の証と前にも申し上げました。

 

 森先生だってそうです。森先生は前立腺癌ステージ4からの奇跡の生還者です。ガンは全身に転移していたのですが、ある日突然ヒーリングエネルギーを授かって治癒がおこり、5次元を飛び越えていきなり覚醒してしまったのです。これは森先生のクライアントの皆様なら既にご存知のことかと思います。

 

 私は身体の病気ではありませんが、ホームレスの期間は社会人として病気のようなものだったように思います。あの経験がなかったら今のこうした意識に到達することもなかったでしょう。

 

 4.5次元に留まって一見問題のない人達がどうしてアセンションが難しいのか。それは彼らが3次元的ないわば勝ち組であり、現状に何ら不自由がないので、命に関わるような出来事でもない限り目覚めない、気付かないということなのです。

 

 それでもスピリチュアルな視点に関心を持ったというだけでもすごいことなのですが、4.5次元の人が目覚める過程で、どうしても陥りやすい問題のいくつかがあります。

 

 まず第一の問題に スピリチュアルに現世的なご利益を求め過ぎてしまう ということです。

 

 仕方ありません、4.5次元以下の人達の思考回路は「サバイバル」で一杯です。本当に欲しいものはもっと抽象的な何か(愛とか心の平和とか・・・)であるはずなのに、お金、仕事、人間関係、病気の治癒、健康・・・といったことを求めます。既に充分に持っていても、それでも飽き足らないのです。もっと、もっと・・・と。

 

 これらは皆サバイバルの道具にすぎません。もちろん、これらのお願い事が決して悪いという意味ではありませんよ!!誤解のなきよう!!本当に欲しいものが何かということを知った上で、手段としてそれらを求めるのはいいのです。でも、4.5次元の多くの人の場合手段が目的になってしまうということです。

 

 ですから、こうした4.5次元以下の人は「費用」対「効果」という図式をスピリチュアルサービスにも求めます。これだけ支払ったんだから、これだけの効果がないと困る、ヒーリングを受けても病気が治らないならインチキだ、となるわけです。

 

 これはもちろん違います。どんなにいいスピリチュアルサポートを受けたとしても最終的に変化のためのボタンを押すのは自分自身だからです。内観をし、望まない状態を支えている自身の内面の問題に気付いて取組まないと、結果が出るわけがありません。

 

 4.5次元に留まった人にありがちな問題が、この「内観をしない」ということです。そして問題解決の答えを外へ外へと探し求めます。「もっと欲しい、もっと下さい・・・」と、いくら手に入れても満足しません。それは本当に欲しいものとは違うからです。

 

 ある末期ガンに侵された方がカーサへ行こうと問い合わせてこられたことがあります。森先生によると、その方は病気の状態から何も学ぼうとする姿勢がなかったといいます。ただ一心「ガンを治したい」ということだけに拘って、藁をも掴む思いで連絡してこられたのでしょう。電話口で森先生に「行けば治るのか、治らないのかはっきりして欲しい」と詰め寄ります。「治るのなら行くし、治らないのだったらいかない」というのです。まあ、その気持ちはわからないでもありません。

 

 でもそういう方はほぼ治らない、と森先生は断言します。それはまるっきり3次元的「サバイバル」の思考だからです。スピリチュアルな治癒に3次元的な駆け引きは通用しません。

 

 森先生はお客様の手前「ご病気が治るかどうか、それは行ってみないとわかりません。お客様ご自身が気付くべきことに気付き、取り組むべきことにきちんと取り組むかどうかです。」と答えたそうですが、電話相談が終わってから静かにエンチダージにお伺いを立てたところ、「その方は今回のツアーメンバーではありません」と返ってきました。そのお客様は悩んだ挙句にツアーに申し込んで来られましたが、結局ツアー直前に亡くなられたのです。

 

 実は比較的そうした現世的ご利益に応えてくれやすいのが龍とか蛇、トカゲ、狐などのどちらかというと低級な霊的種族です。ですが、それらとはお付き合いが難しいということは前にも申し上げましたよね。

 

 世の中にある現世利益に対する効果を謳ったスピリチュアルサービスはほとんどそうした低級霊を利用したサービスです。表向きはエロヒムだ、ミカエルだ、マリア様だと立派な看板が出ていても、実は違います。

 

 こうしたウソに騙されやすいのがプライドの高い4.5次元の人なのです。彼らはいわば3次元的な勝ち組だということを前にも申し上げましたが、それ故、肩書や地位、名誉を持つ者(存在)に対する偏見ができてしまています。エロヒムとか大天使など、格や位の高い「高次の存在」ならさぞかし(現世的)ご利益も莫大なものがあるだろう――――なんて思いこむのです。これは全くの勘違いです。

 

 マルコニクスは4.5次元の人達のプライドをくすぐるのが上手でした。マルコニクスの施術を受ければさぞかし強くなれる、無敵になれるとばかりに、4.5次元の人達の飽くなきサバイバル欲求、特に選民意識を煽ったのです。

 

 144次元がどうのこうの、エロヒムがどうのこうのと、その宣伝方法には大いに問題があるということが後に森先生の精確なチャネリングで明らかになるのですが、やはりそれらは4.5次元の彼らを奮起させるためにわざとそうあったように思います。主にターゲットとする客層が、まさに4.5次元の人達であったからです。

 

 森先生の古くからのお客様や、ブロック解除ワークなどに定着されたお客様は決してそんなことはありませんでしたが、一見さんで森先生からマルコニクス関連の施術のみを受けられたようなお客様などはほどんど、まるで自分がロールプレイングゲームの主人公になったかのように、盾だの剣だの巻き物だのを集めるかの如く、サバイバルの道具としてそうした施術を受けられる方が多かったように思います。

 

 でもマルコニクスの施術は4.5次元以下から5次元へアセンションさせることが主な目的ですから、それはそれで狙い通りだったというわけなのでしょう。

 

(続く)