ヒプノセラピーは

普段の表層意識ではわからないことが

わかることがあります。

だから

普段は意識してない感情や

止めてしまった悲しみや 

苦しみが

迸る様にでてくることがあります。

それは

本当の感情が出てくるから。。。

それが潜在意識の働きです。


今日はセッションを受けた方の

お亡くなりになったお父様が

伝えたい事がありいらっしゃったので

お話をうかがいました。


今日その方がいらした時から

暗い部屋に膝を抱えた方が

なぜか視えてしかたがなくて

でも、セッションにいらした方に 

勝手に視えた、感じた、わかったを

お知らせするのは

その方自身の物語を壊してしまう可能性があるから

黙ってお話を伺っていました。


お父様は海外航路のお仕事で

たまにしか帰って来ないから

存在を忘れてしまったり

居ない生活が当たり前で

あまり意識もしなかったけど

病気で船を降り、網膜剥離で盲目になり

30年あまり盲目のまま一生を終えました。

とのこと。


セッションを進めてゆき

お父様とのグリーフセッションが必要だなと思い

被験者さんのビジョンに登場していただきました。

でも、お父様は多くを語らないので

私が代弁をさせていただくことにしました。


お父様はこう、ビジョンを見せながら

私に伝えてきました。


お父様は

後悔しておられました。

体調が悪いのに放っておいたこと。

早く体調が悪いなら病院に行けば良かった。

子供達に申し訳なかった。

一年に一度

長期休暇で帰る時に見る子供たちの成長が  

なにより嬉しかった。

船の上で、子供達はどうしているのだろうか?

と、思い出していたが、たまに帰ると 

子供たちの成長は著しく

ああ、背が伸びたなとか 

女の子らしくなったなとか

元気そうだなとか、頑張っているなとか

それを、再び船に乗り思い出し

仕事の励みにしていた。

ところが、目が見えなくなり

お前たちを思い出すのが

子供だった時の姿しかなくて

大人になるまで成長した姿を見ていたなら

大人の時期から子供の時まで 

思い出すことができるのに

いまは、小さい時の姿しか

自分には思い出すことができない

それが切ない。


だからいつも

こうなんだよ。。。と

暗い部屋で膝を抱えている自分の姿を

私に見せていたのだとわかりました。  


切なかった。

悲しかった。


しかし黙って耐えていたお父さま。

結婚式も行かないと自宅にいた。

見られない可愛い娘の晴れ姿。

見られないなら、切ないから行かないと決めて、

ただ耐えていたようです。


涙がこぼれます。

亡き人の想いは深い。

お父さまはお前たちを想ってなかったわけじゃない。

それを伝えたかったようでした。

私にそれを託し

お父さまは自分の母

被験者さんにとってはおばあちゃんと

海の見える縁側にいて

おばあちゃんは、日本手ぬぐいを頭に被り、

なにか縁側で手仕事しながらいました。

その隣にお父さまは縁側から

海を見ていました。

それがお父様の心象風景なんでしょう。


私もお父様の気持ちが深くて

涙を禁じ得ませんでした。

生きてる時は無口でも

亡くなった方は雄弁です。

語りたいことが沢山おありになる。

私はこのお役目が出来る事を

こころからよかったと思いました。  

お父様たちを天に送り上げて

私の今日のお仕事は終わりました。


こんな海を

お父様は見つめながら

いまは彼方で

幸せに暮らしておられるのだと思いました。



  

人は亡くなっても

体がないだけで

意識は同じです。


ただ、現世界にいる

私たちに伝える術がないだけです。

みんな愛する人を

想いながらあちらの世界にいるのだと

わかっていただけたら幸いです。






マリア