私は子供の頃、母親に、いや、父親にも、
褒めてもらった記憶がありません。
決して、
可愛がられていなかった訳ではないと、
大人になった今ならわかりますけど。
小学校低学年くらいの時期は、
自分の存在意義を問うほど、
心配で不安な気持ちだったのを、覚えています。
1人で勝手に、
両親の愛情不足を感じて育ちました。
子供の私の考えの上をいくほどの、
放任主義の母親の考えは、
私に対する愛情不足ではなく、
私に対する信頼だったのだと、
今ならわかります。
父は仕事に忙しく、
私の事など興味がないのだろう、
そう、思っていました。
大人になってから、叔母と話しだった時に
『kaminちゃんが可愛くて、
どうして良いかわからない感じだったもんね』
と、父のことを話す叔母。
私の記憶の中の父とは違う印象を話す叔母。
仕事で忙しく、
私に興味がなかったのではなく、
可愛すぎて接し方がわからない、
不器用なだけだったようです。
勝手な愛情不足感から、
母の信頼を裏切る事もしてきたけど、
本当に道を外さなかったのは、
それでも父と母が大好きだったからです。
子供の頃に、褒められた記憶のない私は、
年をとってから、父に必要とされ、
母に毎日のように褒めてもらい、
心豊かな40代を過ごせてきました。
ここ数年、
『あんたはえらいね〜』と、
母は、笑顔でいつも言ってくれます。
息子たちも、
『いい娘だね〜』と、
母への私の行動を見て、言ってくれます。
子供の頃に褒めてもらいたかった私は、
今、褒めてもらえているので、
とても嬉しくて、大満足です。