メジャーリーグの厳しさ | 秘密基地ベーリン

秘密基地ベーリン

2015年10月からのベーリンでの生活も8年目に入りました。健康第一、ベーリン方丈庵の日々を綴ります。

『オールド・ルーキー』ジム・モリス/文春文庫

 

 バンコクでの日課は、朝、ベッドの中で携帯の電源を入れ大谷選手の試合結果を見ることから始まります。 それでなくても、大谷が大活躍した日は、LINEの着信音が鳴りっぱなしで寝られません(タイ午前4時は日本の午前6時なので朝早すぎることはないのですが・・・↓) (^^;

 

 

 どのスポーツの世界でも勝負は厳しいものですが、野球発祥の地アメリカは世界中からアメリカンドリームを夢見て若者が集まってくるので、頂点のメジャーリーグに登り詰める競争は苛烈を極めます。 有望な選手でも怪我をすれば直ぐに落とされますが、主人公も腕を故障し手術するもカムバックできず去っていきます。 生活は苦しく職を転々とし夫婦関係にもひびが入りかけます。

 

 やがて高校野球チームのコーチを引き受け生徒たちに『夢』について語りますが、地区大会に優勝し州のプレイオフに出れば自分も若い日の夢だったメジャーに再挑戦すると約束。 やがて、35歳のMLB最年長でメジャーのマウンドに立つことになります。 

 ※YouTubeに当時の映像があります。

 

 この本を読むと、メジャーリーグの檜舞台に立つことがいかに大変か、2018年からエンゼルスに所属しキャリアを重ねてきた大谷の記録がいかに凄いことなのかがわかります。 ひたむきに頑張る日本人選手が、卓球、サッカー、バレーボール、ゴルフなど世界で活躍しています。アメリカ野球でも野茂・イチローが切り開いた道を、大谷がさらに大きく前進させています。

 大谷ガンバレ‼

 

『闇の梯子』藤沢周平/文春文庫

 

 この本は表題の作を含む5つの短編を集めたものですが、多くの藤沢周平作品とは異なった暗さがあり途中で読むのを止めようと思ったくらいです。 最後の関川夏央の解説でその訳が分かりました。

 

 「闇の梯子」の主人公は若い彫師ですが、女房は腹に腫瘍ができ日に日に衰弱していきます。 作者藤沢周平の最初の妻も長女を出産後に胃の痛みを訴え、発病からわずか五カ月後に28歳の若さで亡くなり、女房おたみには妻の色濃い反映があります(周平35歳)。

 解説の最後には、“それが76年から作風が明るくかわった。最初の妻の死から十三年後のことである。変わらなかったのは、まるで「版下職人」のように仕事をする作家の、その態度だけであった。(中略)同時にそれは、藤沢周平が藤沢周平となるためにはどうしても通過しなければならなかった、暗い手掘りの隧道であった。”

 この文庫本を含め、初期の『暗殺の年輪』『又蔵の火』は、後期の作品を味わい尽くしてそれでも藤沢周平の全てが知りたいと思った人が読むといいと思いました。 暗いけれど実に味わいのある作品でした。

 

 

『ささやく河 彫師伊之助捕物覚え』藤沢周平/新潮文庫

 

 先が気になって夜中までかかって読み終えました。 ストーリーが抜群に面白いです。

 

 同じ‘彫師伊之助捕物覚え’シリーズに『消えた女』『漆黒の霧の中で』があったので、即、楽天市場で中古品を注文しました(263円と255円。ともに送料無料👍)。 日本に戻ると、届いてました。

 

 

 残り少ない人生、好きな作家・興味ある本だけを読んでいきます (=^・^=)

 

※広告が掲載されていますが、内容とは無関係です。 

※筆不精なので、コメントには基本的に返信いたしません。 

※内容についての誤りおよび内容に基づいて被った損害について一切責任を負いません。

※ ↓ お役にたてたら、ポチ!お願いします。(ランキング参戦中)

にほんブログ村 海外生活ブログ タイ情報へ
にほんブログ村