ひでです。お早うございます。切りかけのオベリスクを後にアスワン・ロウ・ダムを渡り
イシス神殿が見えるはずですが・・どこだったかな?
ハイ・ダムを通ってアブシンベルへ向かう予定です。カイロ・ルクソールでは気が付かなかったブーゲンビリアが咲いています。
クルーズ船でも飲んでいた、ブーゲンビリアティーはこの花で作りますよね?。
ハイ・ダムに到着しました。まず、下流のアスワン方面を向いて
右側には変電所が有りました。
アジ―さんが説明してくれます。左のナセル湖から、ハイ・ダムの下へ流れた水で発電をしています。
ハイ・ダムはロックフィルダムで、ナセル湖は琵琶湖の7倍以上と言う巨大さだそうです。電力の方はエジプト全体の約10%(だったかな?)を発電しているそうです。
エジプトにハイ・ダムが出来てメリットとデメリットはどうでしょう。
メリット・・・洪水・干ばつが無くなる。発電量が増え電力不足が軽減されました。水量が安定し年間を通してクルーズ船の就航が可能になり観光にも役立ちました。灌漑が発達し耕作面積が飛躍的に多くなり人口が増加しました。
デメリット・・・洪水が無くなり、肥沃な土が流れて来なくなった。上流から砂が流れて来なくなり、アレキサンドリアなどデルタ地帯が塩害にさらされています。今迄殆ど肥料は要らなかったが今では化学肥料が必要になりました。ナセル湖にも砂が堆積し年々ダム湖が埋まっています。ダム湖に沈む遺跡を移設する必要が生まれた。
などなど、メリットも多いがデメリットも多い、まさに新幹線が必要か?問題に似ている。(これはひでの考え)笑
ところが、ここにきて新たな問題が。ナイル川の上流の白ナイル・青ナイルにダムを建設する動きがエチオピアなどの上流の国で起きていることです。
そんな所にダムを作られては、水がエジプトにとって生命線と言っていいほど重要な事から、ナイル川の水利権問題でもめるのは必定です。話し合いを続けていますが解決は難しいと思われます。
まるで、水源を買いあさる大陸の国の様です。日本人は彼の国の土地を買えないのに、彼の国の人は日本の土地を買いあさる。空気と水は無料と言う考えを改めないと、早晩彼の国に使用料を払わなければならなくなります。(アジ―さんは話していません。笑)ちょっと違うか。笑
ハイ・ダムの地図ですが
写真を撮ろうとして・・・あまりにも広大で・・・パノラマ写真で撮りましたが、訳が分からなくなりました。笑
アズワン・ハイ・ダムを計画して実行し、アメリカからの建設資金調達が無理になったことで、スエズ運河の通行料を(エジプトはナセル大統領による革命前まではイギリスの保護を受けていた)目的にスエズ運河の国有化を宣言しました。
これに対してイギリス・フランス・イスラエル(敵対していた)が軍を起こしました。スエズ紛争の始まりです。軍事的にはエジプトは敗れるんですが、外交的にはエジプトが成功し、アラブ諸国から一目置かれることとなりました。
懸念されていた技術・資金などの問題も冷戦中という事でソビエトからの全面的な協力でアスワンハイダムは完成し、革命によって近代化されたエジプトのシンボルとなりました。
と言う話をアジ―さんから聞いて、「いま世界で起きている問題に対し、エジプトの国民はどう思っているのでしょう」と、暗にウクライナの事を聞いてみました。「そうですね、だからと言ってロシアに恩があるという事は有りませんね。アメリカもイギリスもソビエトも中国も日本も等しく付き合っていますね。エジプト人はアジア人で日本人が一番好きですね」と、リップサービスでもうれしいですね。
ナセル大統領の建設記念碑です。
トイレを済ませ、アスワン・ハイ・ダム完成記念塔を車窓から見ながらアブシンベルに向かって300kmを進みます。
途中でバスを止め、「砂漠の砂を記念に持って行きましょう」という事で、バスを降りて手早く砂をつめます。私はこのために何枚もジップロックを持ってきました。笑
皆さんから「そんなにどうするの?」と聞かれたんですが「ばらまきに使います」って砂かけババアかい。笑
アブシンベルで2Lの空のペットボトルに入れ替え、みんなにばらまいた結果、まだこれだけ残って居ます。ヌビア砂漠の砂って粒子が細かくてサラサラです。さわった人でなければ分からないでしょうね。笑
昔みたいな警察が前後を挟むコンボイだったら、砂を取っている暇はなかったでしょうね。
対向車が逆走してきます・・・・あっそうか。こちらは右側通行ですね。でも、びっくりします。外国で車に乗るのは難しいですね。アブシンベル迄何にもない道をひたすら飛ばします。
「思えば遠くへ来たんだ~」ですね。
逃げ水でしょうか。蜃気楼の一種ですね。道が無い頃はあれを目指して・・・死んじゃいますよね。
お隣の富山県の蜃気楼はまだ見たことがないというのに。
アスワン・ハイ・ダムのお陰で灌漑が整備されていますね。こんな砂漠の真ん中にナツメヤシの農場が有りました。
もう過ぐアブシンベルです。
運河を渡り、左に折れると
アブシンベルの街に到着です
ヌビアの街並みが見えていました。
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