桜の季節の物語~二条城~ | カンタ印  元気印

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えぇ、塩漬けのお話ですよん(笑)
シリーズとしてまとめたかったんだけど、諦めて短編放出♪
 
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『美味しい!』
 
「だろ?」
 
連れてこられたのはライトアップされた白壁のお堀から1本通りを挟んだ向かいにあるホテルの地下。
 
鶏料理が中心のそのお店で「揚げ料理」「焼き料理」と2種類あるコースのひとつづつを頼んでシェアをする。
 
ついさっき会ったばかりだというのに違和感のない馴染み方、この時には既にこの後の展開を予感していたのかもしれない。
 
お酒も入り、心がさらに解れていく。



お堀にかけられた石橋を渡ると門をくぐり城内へ。
 
ゆったりとした通路の巾いっぱいに玉砂利が敷き詰められている。
 
差しだされた彼の右手に、左手を繋ぐのを躊躇い反対の手を差し出す。
 
その手を掴んだ彼に引かれ、少し歩きにくいその道を進む。
 
門を入って少し左に進んだ先を右に折れると、薄暗い通路の先に白く浮かび上がる桜が見えた。
 
その妖しげな景色に一瞬立ち止まった私の手を引き歩き出した彼、その後ろ姿を見ながらふたりの間の空気の変化を感じていた。
 


メインの見学コースから庭園の奥の方にある桜の木へと1本の脇道が伸びている。
 
暗がりの中でこの細い道に気づく人はまずいない。
 
少し離れた見学コースからは人々のざわめきが聞こえる。
 
「やっぱ夜は寒みぃな…」
 
背中から抱きしめながら独り言のようにつぶやく彼の声を聞いていた。
 
見つめる桜の木からは、時々白い花びらが散っては暗闇の中へと消えていった。
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