【恋夢】見つめて…13(再) | カンタ印  元気印

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日々の出来事、思った事などをとりとめもなく...

部屋の前で大きな息をついた。

剛士から定時で上がったと聞いていたのに、雄輔君の部屋の灯りはまだ点いていなかった。

念のため呼び鈴も鳴らしてみたが、やはり応答はない。

もしかして?この前の女の子と一緒?

玄関を背にしゃがみ込むと膝を抱えた。

私ったら、いい年をして何をやってるんだろう? バッカみたい…。

少し前から降りだした雨の音を聞きながら、情けなくて、寂しくて…そのまま動けずにいた。



「ま…き…?」

その声にハッとして顔をあげると雄輔君が立っていた。

私を確認すると心配そうに駆け寄ってくる。

「どうしたんだよ?こんなとこで?」

抱きかかえるように私を立ち上がらせる。

腕に触れた雄輔君の手が大っきくて、あったかくて、何にも言えなくなって涙が溢れる。

雄輔君はそっと私を抱き寄せると黙ったまま部屋の鍵を開けた。

私を先に中に入れ、ドアを閉めるとそのまま後ろから抱きしめてきた。

「こんなに冷たくなって…。 いつから居たんだ? 何があった?」

『…』

「携帯に連絡くれればよかったのに…」

『だって…』 あの子と一緒かも?って思ったら…

「俺…麻紀ン所に行ってたんだぞ。 部屋の前でお前が帰ってくるの、ず~っと待ってた」

嘘…

「最近、全然電話に出てくれねぇ~し、声聞きたくて…顔見たくて…」

抱きしめる腕に力がこもる。

「麻紀…会いたかった…」 ため息まじりにそう言われて、身体から力が抜けた。

                                                        つづく