部屋には訪ねちゃいけない、連絡もしちゃいけない。…そう思っていたのに。
でも、何日も会えなくて、声も聞けなくて、会いたい気持ち…押さえられなかった。
私の名前を呼ぶ声に、振り向いたら雄輔がいた。
抱きついて、泣いていた。…声をあげて。
ねぇ雄輔?私、我慢しなくてもいいの? これ以上、甘えてもいいの?
だって…雄輔には彼女がいるんだよ? 私だけの雄輔にはできないんでしょ?
苦しくなるって分かってるのに、何で雄輔を求めてしまうんだろうね?
…雄輔に抱きしめられながら、そんな事を思っていた。
「サチ…愛してる」 不意に雄輔が言った。
『…雄…輔?』
「言って…欲しいんだろ?愛してるって。…言ってやるよ」
『雄輔…やだ…そん(なの)』 最後まで言い終わらないうちに唇を塞がれた。
唇を離した雄輔が肩に顔を埋めて、耳元で囁く。
「だから…サチも言って…俺を…愛してるって。…嘘で…いいから…」
『雄…』 涙が溢れた。
『愛…してる。 雄輔、愛してるよ』
…雄輔。…嘘…なんかじゃないよ。 ほんとに愛してる。 でも、言えないよね…こんな事。
「愛してる」 雄輔の甘い声がくり返し囁いている。
ねぇ雄輔? 今だけは私の雄輔だと思っていい?
嘘じゃないって…。 雄輔に愛されているって…。
私…雄輔の事が…好き。
つづく