次の日、携帯で話をした。
〈急用かもしれないけど、事情くらい説明してから行ってよね!〉 和美はそう言って怒っていた。
でも、それ以降は、特に何を言うでもなく・・・今まで通り、メールや電話をしてきていた。
ただ、〈仕事が忙しいから〉と、会うことはないままだった。
サチへの気持ちに気づいてしまった俺も、無理に和美に会おうとはしなかった。
一方、サチとは一緒に過ごす時間が増えていた。
俺といる時は気が紛れるのか、明るい様子でいてくれた。
でも、その日は違った。
サチを部屋まで送って行こうとしたが、俺のスーツの袖を掴んだまま離さない。
「・・・サチ?」
『・・・雄輔。・・今日は・・ずっと一緒にいて。 ・・・1人に・・なりたくない』
見上げてくるサチが弱々しくて、儚げで・・・。 でも・・・。
「ダメ・・だよ。 こんなサチと一緒にいたら・・俺・・自信ね~」
『・・それでもいい・・って言ったら?』 サチが肩におでこをくっつけてきた。
「俺・・彼女いるよ」
『私だって・・・』 サチが口篭る。
『・・私・・最低・・(だね)』
最後まで言い終わらないうちにその唇を塞いだ。
ダメだ・・・。 もう押さえらんね~・・・。
『・・忘れさせて・・。・・お願い・・・』 そう言ったサチを抱きしめた。
つづく