ダチに借りた車でサチを迎えに行く。
もともと童顔のサチだが、いつものスーツ姿じゃないせいか、何だか幼く見えた。
『今日、本当に大丈夫だったの?』 そう言うサチに、笑ってうなづいたが・・・
前日遅くに携帯が鳴った。 和美からだった。
『遅くにごめ~ん(^人^) 明日、休みになったの。 後輩が休み替わってくれてね。
明日、雄輔んとこ行ってもいい?』
シフト勤務の和美は休みの日が決まっていない。
特に土日はなかなか休めず、しばらく一緒の休みは取れてなかった。
『・・・雄輔?』
「・・・ごめん。 ・・・約束・・入れちまった」
『・・・・・』 しばらく沈黙があった。
『・・・もう!仕方ないなぁ~!(`・ω・´) 高くつくからね!(笑)』
少し心が痛んだが、そう言ってくれた和美に正直ホッとしていた。
海でのサチは子供みたいにハシャいで、楽しそうにしていた。
でも、時々、ふっと見せる寂しそうな表情が気になった。
・・・まただ。 また・・誰かの事を考えている・・・。
紅く染まる海を眺めながら、前を歩いて行くサチの腕を掴んでいた。
『・・雄輔? どうしたの? 怖い顔して・・(笑)』 掴んだ手首を引っ張ると、その身体を抱きしめた。
「・・・何で?・・・何で笑ってんの? ほんとは泣きてぇ~んじゃねぇの?」
サチの肩が小刻みに震える。 『・・・ばかぁ・・雄輔なんて・・嫌いよ』
お前、声を押し殺して泣くんだな。 何でそんな悲しい泣き方すんだよ・・・。
俺しかいねぇのに・・・。 他に誰もいねぇのに・・・。
サチを抱く腕にさらに力を込めた。
つづく