【恋夢】ゆれて・・・14(再) | カンタ印  元気印

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日々の出来事、思った事などをとりとめもなく...

〈雄輔、頑張れよ~!〉 剛士は飛び出していく雄輔に声をかけながら手を振った。

・・・香夏子の事、頼んだからな・・。

そして、携帯を取り出すと、香夏子に連絡をとった。



静まりかえった部屋に携帯の音が響き、ドキッとする。

『・・・もしもし・・』 恐る恐る携帯に出た。

〈雄輔、今、そっちに向かったから〉 携帯の向こうから剛士の声。

〈・・・香夏子、雄輔は・・きっと、大丈夫だよ。・・・よく似てるから〉

『あの人に・・でしょ?ホントにそうかな?』

〈違うよ。香夏子、お前だよ〉

『・・・?私?』

〈ああ。確かに最初はアイツに似ていると思ったよ。でも、お前とも似てるんだよ。お前と雄輔、同じ目をしてる〉

『・・・』

〈香夏子?諦めるなんて、いつでもできるんだから・・・。6年前のアイツの時とは違うんだ。

自分から手放すような事だけはするなよ。・・・分ったな?〉 それだけ言うと、携帯は切れた。

しばらくして再び、携帯が鳴る。 今度は雄輔からだった。

「・・・香夏子?」

『・・・うん・・』

「今、部屋の下にいる。出てきて・・・」

携帯を切ると、雄輔のもとへ向かった。

雄輔がドアを開けてくれた助手席に黙ったまま乗り込むと、雄輔も無言で車をスタートさせた。

行き先も知らされないまま、夜の闇の中を車は進んでいく。

車は海岸沿いの道にある駐車場まで来ると停まった。

エンジンを切ると少し先の波の音が聴こえた。



香夏子は下を向いたまま1度も俺の方を見ようとしない。

思い詰めたように、膝の上で手をきつく組んでいる。

俺は手を延ばすと、その手を包むように手のひらを重ねた。

香夏子がハッとしたのがわかる。

「・・・大変だったな・・」 そう言った声が震えてて、自分でも驚く。

「もう・・1人でムリすんなよ。俺が・・いるだろ?」 そう言うのが、やっとだった。

きつく組んでいた香夏子の手から力が抜けるのが分った。

『・ゅう・・すけぇ・・』 香夏子がしゃくりあげる。

たまらなくなって抱きしめると、香夏子は小さな子供のように声をあげて泣いた。

どのくらいそうしていただろう? ようやく少し落ちついた香夏子が言った。

『これからも一緒にいてくれるの? 私、雄輔の傍にいてもいいの?』

少し笑って頷いてみせると、俺にしがみついてきた。

バカだなぁ・・・。傍にいて欲しいのは、俺のほうなのに・・・。

「香夏子。少し外、歩かねぇか?」 そう言うと俺は車から降りた。

                                                         つづく