忙しい週末が終わり、例によってスタッフみんなで飲みに行く。
何軒かハシゴして、最後はいつものように剛士と・・・雄輔くん。
店の奥にある個室のようになった小上がりで飲んでいた。
〈今日の新婦さん、かわいかったよな~♪〉 今日、式を挙げたカップルの話になる。
すごく可愛らしくて、ほっとけないタイプ?の新婦さんだった。
『男の人は、あ~ゆう子を見ると、(俺がついててあげなきゃ)とかって思うんでしょ?(笑)』 私が言って、
〈そうそう、(守ってやんなきゃ)って、思っちゃうんだよね~♪なぁ、雄輔〉と、剛士が雄輔君に同意を求めた。
「そうですか?」 意外にも、雄輔君はぶっきらぼうにそう言った。
「・・・確かにそうかもしれないけど、でも、それ俺じゃなくてもいいっていうか・・・」 言葉を選ぶように続ける。
「だって、あ~ゆう子は、他にもそう思う人がたくさんいるだろうから・・・
それより俺は香夏子さんみたいな人の方が心配」
ちょっと、何、言い出すの?
『私?私なんてめちゃめちゃ強そうじゃないσ(^_^;)』 慌ててそう言って誤魔化したのに、
「俺も最初はそう思った。でも、違うでしょ?俺には強がってるようにしか見えない。
何か一生懸命突っ張ってて、危なっかしくて・・・」 真面目な顔で言う。
『もう!雄輔くん、酔っ払ってるでしょう?(`・ω・´)』
その場に居づらくなった私は、少し怒った口調で言うと、トイレに立った。
しばらくしてトイレから戻ると、剛士の姿がなくて、雄輔君1人だけだった。
『剛士は?』 座りながら訊く。
「電話がかかってきて、何か急用だからって帰りましたよ」
『え?』 ・・・じゃあ、雄輔君と2人きり?
『私達も帰ろうか?』 そう言って席を立ち、靴を履き始めた。
「代わりなんだろ?」 雄輔君が低い声で言った。
「俺、やっぱり代わりだったんでしょ?亡くなったっていう恋人の・・・」
『雄輔・・君?』
「俺・・剛士さんから聞いてて、何かそれから香夏子さんの事、ずっと気になってて・・・、
でも、それが何なのか分かんなくて・・・、
それが、この前、あんな事になって・・・、俺・・嬉しかったんだ。
代わりだったのかもしれないけど、俺を頼ってくれたんなら、それでもいいって。
・・・それなのに、どんどん苦しくなって、・・・好き・・なんだ、香夏子さんの事。
ごめん・・困らせるつもりはないんだけど・・・」
いつも明るい雄輔君の苦しそうな表情。 気づくと雄輔君を抱きしめていた。
『代わり・・なんかじゃなかったよ。雄輔君は雄輔君だった。私・・・雄輔君が好きなの』
雄輔君は自分の身体から私を離すと、驚いた顔で私を見る。
頷いてみせると、泣き出しそうな顔に変わった。
「香夏子さん・・・」
『香夏子・・でいいよ』
雄輔君の目を見ながら、もう1度言った。『雄輔が・・・好きなの』
つづく