季節は秋になっていた。
『雄…行ってきます♪』 そう声を掛けて部屋を出た。
島から戻るとまた忙しい日々が待っていた。 何かに追われるような生活。
毎日が慌しく過ぎていく。
『雄…』
あの日、雄輔が去ってしまった部屋で、シーサーを抱きしめて泣いた。
自分で決めた事なのに、失ってしまったもののあまりの大きさに気持ちが揺れ動く。
自分の中で雄輔の存在がどれだけ大きくなっていたかを思い知らされていた。
雄輔はもういないのに、部屋には雄輔の残り香があって私を包み込む。
今すぐに追いかければ、間に合う?
でも…それでどうするの? 日常に戻った私にがっかりする雄輔を見たくはなかった。
私は…追いかける事ができなかった。
それなのに、雄輔が戻って来てくれるんじゃないか?
空港で待っててくれるんじゃないか?
…そんな事を願い続けていた。
仕事を終え、今日も遅くなってから部屋に帰り着く。
『雄…ただいま♪』
いつものようにシーサーの置き物に向かって、声を掛ける。
口を開けた方のシーサーの背中には、ひまわりの真ん中に『YOU』の文字…雄輔が作ったもの。
もう1つは、お日様の真ん中に『 I 』の文字…私が作ったもの。
雄輔は私にとって、お日様みたいだった。 私はひまわりみたいに雄輔に惹かれた。
そのお日様に『 I 』が抱(いだ)かれている。
私もいつかこのひまわりみたいに雄輔の事を包んであげられるだろうか?
あの日、雄輔は戻っては来なかった。 空港で待っている事もなかった。
『ひと夏の思い出』が、あの日終った。
でも、雄…私、ちゃんと笑ってるよ。
思い出したの。 昔の私。
雄と過ごした時間が思い出させてくれた。
「また、会えるといいな♪ YOU」 あの言葉が私を支えてくれていた。
いつか雄輔に会えたら、その時はその胸に飛び込める私であるように。
もし、会えたら…そんな事はないのだけれど…。
運命か、奇跡でも起きない限り…。
その後も忙しさに追われる日々の中で、季節は移り変わっていった。
色づいた木々の葉が散り、冬の冷たい風が吹き、桜が咲き乱れる。
そんな中、毎日毎日、繰り返される
『雄…行ってきます♪』
『雄…ただいま♪』
そして、またあの季節がやってくる頃、私は再びあの島を訪れる事になった。
会社が手がける事になったリゾートホテル。
現地視察の為に1年ぶりにあの島を訪れる。
現地に先乗りしている取り引き先の人間と会い、いろいろな確認や打ち合わせをする。
空港に降り立ち、取り引き先の迎えの車を探した。
見つけた車の脇に立っている姿に見憶えがあった。
…雄輔だった。
つづく
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島で再会してますが、最初は都会で再会させるつもりでいました。
それは相方も同じだったようで、
『都会で会うんだとばっかり。。。おかげで真っ白(゚Д゚)』とメールが来たのを憶えてます。
私の返事も『そのつもりだったんだけど、書いてるうちに島に飛んでた(笑)』
本当に行き当たりばったりでした(笑)
だって、電話で話すこともなければ、メールで相談?確認?をしても
返ってくる言葉はお互い決まって『お任せ~♪』( ̄∀ ̄)(爆)
そんなお話の再放送もあとは最終回を残すのみ。
あと少しお付き合い下さいね。
…
…
あ…
…
最終回の後に萌え♪があった( ̄▽+ ̄*)