「ちくしょう・・・ツイてねぇなぁ」 誰にともなくそう言うと、俺は歩き始めた。
たいした雨ではなかったが、部屋までは7~8分程。帰り着く頃にはすっかり濡れてしまっていた。
部屋の前まで来て、カギを取り出そうとしたが、見当たらない。どこかで落としたらしい。
相当飲んだからなぁ・・・
「あ~、ツイてねぇ~」俺はドアを背に座り込んだ。
『雄輔?どうかしたの?』 冴子が隣の部屋から顔を出す。今、1番見たくない顔・・・。
「カギ無くしたみてぇなんだ・・・」
ひざをついて俺の濡れた髪にふれると『雄輔、風邪ひいちゃう・・・』と心配そうに言う。
『うちに来て』と冴子は俺を立ち上がらせた。
部屋の中に俺を入れると、冴子は手早く風呂の準備をした。
タオルを用意すると、『風邪ひちゃうといけないから入ってて。コンビニ行ってくる』と出かけていった。
俺は何も考えられないまま、冴子に言われた通り風呂に入った。
「同じなんだな。・・・同じマンションなんだから当たり前か」 そんな事を考えながらお湯につかっていた。
『雄輔?着替え買ってきたから置いとくね』 帰ってきた冴子の声が聞こえてきた。
『よかった。何とか着れたみたいね(*^o^*)』 俺は冴子のシャツワンピースを着ていた。
ホットレモネードを用意して俺の隣に座る。
『だいぶ飲んだみたいね。それ飲んだら寝てね』
「あぁ」俺はぶっきらぼうに答えた。
あんた何考えてんだよ?さっき男に抱かれてたクセに、俺なんか部屋にあげて。昨日のキスだってなんだったんだよ?!
温まった身体にさらに酔いが回って、いろんな感情が俺をいっぱいにしていた。
『明日会議で早いから、もう寝るね』そう言って立ち上がろうとした冴子を押し倒した。
何かを言いかけるのを唇でふさぐ。そして、そのまま・・・
・・・記憶が途切れた。
ただ、甘い香りとぬくもりに包まれながら、俺の名を何度も呼ぶ冴子の声を聞いた。・・・ような気がした。
次の日、目覚めると冴子のベッドで寝ていた。
「俺、どうしたんだぁ?」・・・記憶がない。
テーブルになぐり書きのメモがあった。《ゆーすけ、のみすぎ!!!!!!!》
「あいつ、『!』いくつ付けてんだよ・・・(^_^;)」
テーブルには朝食の用意がされ、ワイシャツは洗濯され、スーツと共にアイロンをかけてハンガーに吊るされていた。
「あいつ・・・いつの間に・・・」俺は複雑な気持ちでそれを眺めていた。
つづく
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おっかしいな~???
『3』から『5』の内容、1回の更新で終るはずだったのに(・_・;)
なにやらまた長編になりそうな予感(;^_^A
年明け早々には出来ていたエピローグ、たどり着けるのは、いつ?(笑)