妄想です。
BLの妄想ですので
ご注意下さい。
あくまでもあたしの自己満足な
妄想のお話です。
『翔は、おれだけじゃないですよ?』
とも言われた時は、は?ってなって
『どういうことだ?』
と詰め寄ったんだ。
岡田が
『松岡君さ、翔のことどう思ってんの?おれは翔のこと好きだよ。弟みたいな存在…なんて1度たりとも思ったことないし両親を亡くして哀れな子と接してきた覚えないよ?』
『え?』
正直、寝耳に水だった。
翔が岡田に抱かれてるのも、他のヤツともシテそうなのも驚きだが、岡田は翔のことを弟のように可愛がっていた。
いや、少なからずオレにはそう見えていた。
そう認識していた。
岡田はオレと違って翔と同じトナカイ族で翔とも歳が近いし、トナカイ族ならではの相談事やらも含めて話しやすい存在なのだろうとおもっていた。
ふたりで遊んでる時はオレなんかよりよっぽど楽しそうにしていたし、大勢で遊ぶのも岡田が連れ出して遊んでることが多かった。
オレは歳が離れてるから連れたちとの遊びの場にはどうしても連れて行けない。
そんな時、岡田は『翔!おれらと遊ぼ!』とか言って連れ出してた。
オレの状況を、察してなのか?はわからないが。
オレは“翔の面倒を見ていた”に近いのかもしれない。
それでもオレは翔を好きになっていたし、その感情を抑えることが出来ずエッチなことも翔に教えてきた。
教えたというか教える振りをして翔に手をつけた…が正しいのだろうな。
それでも翔が他のヤツともシテたとは考えたこともなかったし、抱いてる時に違和感を感じたことがなかった。
って…それが本当ならオレ鈍感すぎね?
(この話を聞いて暫く翔の行動を監視したら理解もしたし、なぜそうなったか?もわかったし、なんなら嫉妬する羽目ななったのだが、この日までオレは他のヤツに抱かれたりしたかもしれない翔の体をを貪っていた…可能性があったってことだ。)
『え?じゃなくて単なる兄貴でいたいなら翔を抱くのやめてもらっていい?』
『何言ってんだよ!』
『翔をおれのにする。
だって、いまは翔は誰のものでもないですよね?』
『ま、そうだな。』
この〈誰のものでもない〉は、この先何回も言われるのだが、きちんと告白してこなかったオレへの罰だ。
告白と言うか「好きだ」とかは言ってる何回も!「愛してる!」も声に出している!が…翔に恋することを教える前に翔に手を出してエッチなことを徐々に教えて最終的に翔のハジメテを奪ったのもオレなんだ。
だから例えば岡田が真剣に告白しても伝わない!と怒られたりもしている。
ま、これに関しては有り難いというか助かっている。
『翔は恋愛を知らないとおもう。』
『…うん、まあ…』
そうか岡田にも、それはわかるのね?
『だから誰彼構わずセックスするのは悪いとか思ってないよ?それで満たしてるだけなんだからさ。』
『ちょ、っと待て!誰彼構わず?』
所構わず?翔が抱かれてるって言ったのか?
それ…誰にでも?って聞こえるぞ?
『知らないの?…だろうね。
翔は心に穴が開くとそれを埋めようと温もりを求めてるみたいよ?』
『温もり?』
岡田の呆れたような『だろうね。』がグサッと心臓を抉る。
オレ…ほんと何やってんの?
なんで知らねえの?
え?どうゆうこと?
『たぶん…幼くして両親を亡くしてるも関係あるとはおもうけど。
穴埋めを色んなやつとシテ埋めてる…のか?
それを悪いとかおもってないからね!』
と、責められてから調査を開始した。
そこで初めて岡田に言われたことを理解した。
オレが翔を満たしてる間は誰かに抱かれに行くことも女を抱くことも男を抱くこともなかったが、
ってこれも驚いたし!
まさか翔が女の子を抱いてるとか想像してなかったし!況してや男を抱いてるとか…岡田に叱られるまで知らなかったのだから驚きすぎて、その場で意識飛ばすかとおもったわ!このオレが!
オレが忙しくなると翔を構えず…翔は他の誰かにセックスを求めるようになっては、ふらふらとどこへでも行ってしまう。
しかも!人間界にもだ!
そして疲れ果てて帰宅して寝てしまうを数日繰り返してた。
いま思えば、倒れ込むように寝る日もあれば、ぐっすり寝てる日も多々あったが、まさか抱いたり抱かれたりして疲れ果てた成れの果て…なんておもいもしなかったわ!
やがて、それはエスカレートしてオレが家に居てもお構いなしで出かけるようになった。
そんなある日翔は、ぶっ倒れた。
翔は学生だったがオレに許可なくバイトを始めた。
のちに知ったんだが、一人暮らしをする資金を貯める為に始めたようだった。